ホテルにて10:30のピックアップを待つ。やってきたのは行きとは違う男性だった。いくつか面白い話を聞いた。『杭州はここ数年住みたい街No.1である。生活費も高いけど、治安は中国で一番良い。』『西湖の傍のマンションは3LDKで4000万円(日本円換算で!)くらいする。』『2007年に地下鉄3路線が開通予定。』『北京オリンピックでは、杭州でもいくつかの競技が開催される。』 私の買った茶葉の値段については『本物の獅峰龍井ならば妥当なところだと思いますよ。』とのこと。riskyな買い物だったともいえるし、本人が飲んで気に入ったなら良い買い物だったともいえる。茶の真贋判別は難しい。
45分ほどで空港に到着し、いつもどおり手続き。土産物店が意外に少なく、茶器・書なども気に入ったものが見つからなかった。妥協せずに探すことにしよう。13:05発JL636にて帰国。
杭州は予想以上に寛げる良い街だった。比較的狭いエリアの中にバリエーションに飛んだ風景があり、美味しい料理があり、薫り高い茶があり、何日でも滞在できそうに思えた。治安などの点もよく、特に中国旅行初心者には最適ではないだろうか。西湖は大きな湖ではなく、乱暴な言い方をすれば不忍池のようなもの、といえないこともない。しかし、対岸が見える程度の大きさであることがかえって風景の多様性を生み出し、それを歴史が大切に生かし育て上げて多くの風景美を創り出したと思えた。特に、静かな水面・風にそよぐ柳・霞の中に墨で刷いたように浮かぶ山並みのコンビネーションは中国的美の典型であるといってもよいであろう。
それにしても、今回の旅で中国にも行きたい所がいくつか出てきてしまった。旧ソ連・中東・ヨーロッパに加えて中国も、となると、時間と金がどれほどあっても足りない。うれしい悩みである。
上有天堂、下有蘇杭。去杭州、吃杭菜、喝緑茶!