07:30に起床。身支度を整えて、いったん朝食を摂りにいく。再び部屋に戻り、09:45まで休む。
チェックアウトし、荷物を預けて、タクシーに乗って約10分ほどでハッサン2世モスクへ。このモスクは、1993年に完成した新しい建造物で、ミナレットの高さは約200mを誇る。イスラームの様式美と現代的なセンスが上手く融合している。(
再びタクシーをつかまえようとするが、なかなか通らない。やっと止まった運転手は『Gare de Casa Portまで20DH』と足元を見る。さっきのタクシーは7DHだったのに… しょうがないので乗る。タクシーは例外なく冷房が効いていないので外よりも暑い上に、たいていの運転手は汗臭い。さっさと降りたいものである。
カサブランカ港で大西洋でも眺めようか、と思ったのだが、この周囲は何とも饐えた雰囲気がする。あまり長居したくない感じだ。早々に立ち去って、国連広場に戻る。広場に面したカフェで一休み。
さて、昼食だが、やはり軽いものにしておいたほうが好さそうだ。"Laiterie Wafa"という店で、パニーニとマンゴーのジュースを注文する。パニーニも美味かったが、何といってもマンゴーのジュース。目の前でマンゴーの実の皮を剥き、ミキサーにかけて出してくれる。濃厚な甘みが美味しい。25DH也。
この近くに、ブティックなどが集まる
約40分ほどでカサブランカ・モハンマド5世空港へ。さぁ、ここからが今年の旅行の最後の関門だ。まずはチェックイン。また予約が落ちている、なんてことがありませんように。…あっさりと成田までのチェックインが完了し、カサブランカ→パリのAF1897とパリ→成田のAF278のボーディングパスが発行された。これで一安心。大荷物の人たちの合間をぬって出国審査を終え、無事に免税店街へ。ごく普通の品揃えだが、やっと菓子の箱詰めを見つけたので購入。まぁ、あれだけフルーツが美味しければ、わざわざお菓子を食べる機会は少ないかもしれない。
16:40にボーディング開始。さっさと乗って離陸してくれ。それにしても、皆ものすごい大きさの荷物を機内に持ち込むなぁ。上の棚がいっぱいになっていて危ないくらいだ。予定通り17:25に離陸。さらばカサブランカ、さらばモロッコ。
22:20(時計が2時間進む)にパリ到着。到着ターミナルも2Fらしい。ここまでは全て目論見どおりだ。ところが、なかなかゲートに着かず、しまいにはバスでゲートまで行くことになってしまった。どいつもこいつも荷物を取り出すのに苦労している。さっさとバスを出してくれ。22:45にバスが出て、5分ほどでゲートへ。大急ぎでTransitのサインに従って進み、再び手荷物検査を受けて、やっとAF278のゲートであるF52に到着。やれやれ間に合った。が、この1時間の乗り継ぎは心臓と胃によくないので、お勧めしません。定刻の23:25に離陸し、08/26(Sat)の17:45に成田に到着。
赤茶けた乾いた大地、イスラームやヨーロッパやベルベルなどが入り混じった街並み、人々の生活、どれもが日本の日常とは全く異なっていた。遠く離れた国とはいえ、『日常』という言葉の意味が場所によってどれほど異なるものか、忘れていたことを再認識できた。今の日常が全て、と思い込む必要はないのだ。
特に、フェスの旧市街は素晴らしかった。売り込みには閉口したが、1000年の間ほとんど姿を変えていない街で繰り返されてきた光景は、今の私にとって衝撃的なものだった。定価や世間の評価などに任せきりにせず、自分なりの価値判断をしていくことの大切さは常に肝に銘じていきたい。
夏が終わり、また日常が戻ってくるが、押しつぶされないよう、心が硬くならないよう、アラビアの商人のように強かに生きていきたい。『急ぎすぎるやつはろくな死に方をしない』のだ。