もっとゆっくりと寝ていてもいいはずなのに、7時に起床。何となく8時に朝食を摂る。品数が少ない…
全く実感がないが、旅行の実質的な最終日。18:30のピックアップまでは自由時間である。いったん外出用の荷造りをして10時にチェックアウト。今日も海が綺麗だなぁ。(
テルアビブは20世紀に入ってから出来た新しい街で、歴史的な見どころはないが、Bauhausをはじめとする現代建築群が世界遺産にもなっているので、それらを見てみることにした。Dizencoff通りから、
そこからさらに15分ほど歩いて、ようやくRothchild通りにたどり着いた。(
13時、ヤッフォへ向かうことにした。ヤッフォは約4,000年の歴史を持つ古い港町で、もともとはこちらが本来の街だったのだが、テルアビブの急成長に伴い現在はテルアビブの一部となっている。海沿いの道を歩いていく。陽射しと海風と波の音が本当に心地好い。(
18:30にピックアップがやって来た。下手な英語で一生懸命に話そうとする、人のいい運転手だ。重さ400kgのマグロを釣ったことがあるそうな。
ヤッフォを経て高速道路に乗り、19時にペングリオン空港に到着。いよいよ、イスラエル旅行のクライマックスであるセキュリティチェックと荷物検査である。テロ対策のため、イスラエルはこれらを厳重に行っていることから、空港には出発の3時間前には到着するように、と案内されている。今回は、さらに安全を期して、4時間前に到着するように計画を立てていた。
まずは最初の預託荷物検査の列に並ぶ。その間に係官のパスポートチェック。『入国日は?』『入国の目的は?』『誰かから無料で物をもらったか?』『イスラエルに友人・知人はいるか?』『ヘブライ語を話せるか?』など。アゼルバイジャンのヴィザをアフガニスタンのものと勘違いしたのか、目の色を変えて『なぜアフガニスタンに?』と訊いていたときはこちらも驚いた。イスラーム圏については敏感なのか、アゼルバイジャンへの入国目的・滞在期間・宿泊場所などを訊かれた。また、中国に何回か入国履歴があったためか、『中国に住んでいるのか?』とも。こんなことを気にするなら、入国審査のときに訊かれてもよさそうなものだが… これらが終わると、パスポートにシールが貼られた。バーコードが印刷されており、預託荷物と連携させているようだ。
次に、預託荷物のX線検査。終わると、なんと機械から(比喩ではなしに)預託荷物が飛び出てきた。
続いて、預託荷物の開封検査。まず、旅行カバン内の電子機器を全て取り出す。(電源の延長コードも該当する。) 次いで、ヘラのような探知機で、文字通り隅から隅まで撫で回していく。きちんと詰めた衣服類も全て無造作に取り出されてしまう。小バッグ類も全て中を見ていく。ようやく終了し、再詰め込みを許可された。担当してくれたのは気のいいおねぇさんで、買ったお菓子を見て『ハルヴァ好きなの?』と訊いたりしてきた。こういう人だと少しほっとする。とにかく、全てに協力的であることをアピールしておく。ようやく完了し、再度の詰め込みを許可された。詰め込みが終わると、またタグをつけられた。
時刻は19:45, まだKE958のチェックインが始まっていないため、旅行カバンはそのまま検査場で預かることに。チェックインが始まると、係員を伴ってチェックインカウンターに行くのだそうな。ここまでやるのですねぇ… 傍で座って待っていると、先ほどのおねぇさんに呼ばれた。行ってみると、他にも日本人がいたのだが、英語が分からないとかで通訳を頼まれた。
20:00にチェックインが始まったので、別の係員とともにチェックインカウンターへ。ほとんど、いや確実に、見張りである。このカウンターのおねぇさん(中東系の顔立ちで、なかなかの美人さん)は日本語を使うことが出来た。KE958と、インチョン発成田行きのKE705にチェックインを完了しボーディングパスをもらった。KE958は通路側を取れたが、KE705が窓側になっている。かなり前のほうの座席だし、2時間のことだからこれでいいかな…
続いて手荷物検査。ここでもバックパックの中身を全て件の探知機で撫で回す。靴も同様。ようやく終了し、出国審査へ。20:30に全て完了。何だか気疲れした…
神殿のような
08/12(sun)の15:00(時計が6時間進む)にソウル・インチョン空港に到着。乗り継ぎ手続きも15分で完了しDuty Freeへ。そのまま、往路で見つけた無料のシャワーを浴びた。これはいいサービスだ。さて、ここで何かを買う気にはならないし、腹も減っていないので、日記の校正をしている。Wi-fiも無料で使えるので、テキストはDropboxで全てクラウドに同期できるのも有り難い。
18:05に搭乗開始。なんと、ビジネスクラスの座席だった! エコノミークラスが満席だったのだろうか? こういうこともある、とは聞いていたが… 生涯初のビジネスクラスである。座席の広さがエコノミークラスとは段違いだ。足も思う存分伸ばせる。ただ、機内食はエノコミーと同じだった。わずか2.5時間のフライトではあるが、むしろ疲れを取ることができた。21:00に成田着。いつもながらタキシングが長すぎる。
長い歴史を持つイスラエルを旅するだけに、期待は大きかったのだが、実際に訪れてみると、その期待を上回る見どころがあった。特にエルサレムは、まさしく『聖地』であった。
一方、ベツレヘムで垣間見たような、この土地を巡る長い争いもまた現実であり、エルサレムのユダヤ人地区やティベリヤやテルアビブの平和な繁栄を感じつつ、ふと影のように心に差してくることがあった。
どうすれば解決できるのか、そもそも解決できるものなのか、全くわからないが、エルサレムで素晴らしい笑顔を見せてくれたアラブ系の少女と、泣き止んでくれたユダヤ人の赤ちゃんが、ともに平和で幸福な暮らしを享受できる土地であってほしい。
なお、空港のDuty Freeで買ったバクラヴァだが、シロップがかかっていて瑞々しいのはともかく、ものすごく胸やけがした。