Epilogue

 昨夜は21:15に眠った。04:20頃まで眠るつもりだったが、3時頃に目が覚めてしまった。まだ外は騒がしい。ごろごろしていると、4時頃にようやく静かになった。これが毎日のことだったら、住んでいる人はたまったものではないなぁ。04:20に起床した。
 ホテル予約アプリで依頼した空港までのタクシーが05:30に迎えに来てくれるはずなので、着替えと荷造りを進めていく。忘れ物がないことを確かめて、05:15に部屋を出た。やはりフロントには誰もいない。そのまま建物の前で待っていると、05:25に迎えの車が来てくれた。タクシーだと思っていたが、プライベートな配車サービスから手配された車のようだ。夜のリスボンの街を進む。ヨーロッパの街並みともしばらくお別れだ。東の空にオリオン座が昇っていた。秋が近づいている。05:45に空港に到着した。
 まずは荷物を預けて、そのまま手荷物検査へ。この早朝でも混雑している。06:15に手荷物検査を通過すると、そのままDuty Freeだった。ゲートまでの間に出国審査があるので、出国してしまうともうここには戻れない。まずはカフェでクロワッサンサンド・オレンジジュース・エスプレッソの朝食を買い、7.3ユーロを支払った。この旅の費用は、宿泊代・入場料・飲食費などがすべて予想以上で、予算を大幅に超過せざるを得なかった。機内持ち込み用の水を買う際に、昨日ベレンの塔の近くにある公衆トイレで釣り銭として渡された5セント以下のコインを全て支払いに使った。(少し嫌な顔をされたが、こうやって少額コインを押し付け合っているのだろう。) これで財布が少しすっきりした。
 07:20に出国審査へ。ここでも電子化されていてスムーズに完了できた。この後にもDuty Freeやカフェが数軒あった。ゲートは一番遠いところで、もう人が集まっている。搭乗開始予定まであと30分、ここまでの記録をつけた。


 予定通りの時刻に搭乗。しかし出発予定時刻になっても動かない。結局45分遅れて離陸。到着時刻も45分遅れるとのこと。あとは寝るか、iPadで本を読むくらいで時間をやり過ごすだけだ。
 19:55(時計が3時間進む)にアブダビ到着。機外に出るとまたもやバスだった。この時刻なのに凄まじく蒸し暑く、この点ではまだまだ東京の及ぶところではない。手荷物検査を通過してターミナル3に着くと既に20:45, 東京行きの搭乗開始予定時刻まであと30分なのでシャワーを浴びることは諦め、そのままゲート近くでコーヒーを一杯飲みながら(もっとも、コーヒーの味も香りもない、熱湯そのものような味だったが)ここまでの記録をつけた。
 21:05にも搭乗案内が始まったが、ゾーン指定とは関係なく全て案内された。またバスに乗って機材へ。やはりボーディングブリッジのでほうがいいなぁ。21:40に離陸。さすがにこの長時間のフライトは本当に疲れる。トイレ近くの座席にしておいて本当に良かった。若い頃は、少しでも早く機外に出るために前方通路側を取っていたが、年を取った今はトイレに行きやすいこの座席がベストチョイスである。
 08/21 13:00(時計が5時間進む)に成田荷物到着した。機外へ出るまでに20分かかる。入国審査を終えてから預け荷物が出てくるのを待つが、なかなか出てこない。せっかくQRコードで用意したのに、税関審査の機械も停止して人手になっているし… 結局空港を出発できたのは14:30だった。成田空港の運営が改善される頃には旅に出られなくなっているだろうな。


 憧れていたポルトガルへの旅行だったが、実際に行ってみると想像とは少し違っていた。かつての栄光を偲びながら静かに黄昏る…などということはほとんどできず、ツーリズムの流れに乗せられることになってしまった。もちろん、楽しい旅だったし、行ったことに後悔はないけれど、計画の立て方を含めて、これからの旅の在り方について反省しなければならない。それでも、少し懸念していた、これで旅を終えよう…という気持ちにはならず、また旅に出ようという気持ちになっている。


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