曇り時々晴れ、気温約10度。モスクワ滞在最後の日である。まず、ホテルをチェックアウトし、クロークに荷物を預けて外出する。
まずは、郊外にあるコローメンスコエ(Коломенское)に行った。ここは、17~18世紀のロシアの建築を集めてある自然保護公園で、まあ明治村のようなものだろうか。地下鉄のコローメンスコエ駅から徒歩で約10分ほどである。
とてもよく整備された公園で、
何とかモスクワで1回くらいまともなものを食べたいと思い、キエフスカヤ駅に行き、そこから歩いてウクライナ・ホテルに行った。ここもまたスターリン様式の建築でうんざりなのだが、中のレストランはまあまあらしい。まず、ザクースカ(前菜)としてウクライナ風ベーコン。しっとりと脂が乗っていて生っぽく、イカや貝類に似た歯ごたえがある。どこがベーコンなのか。味は形容し難い。何の肉だろう。ソースがとても辛く、これをつけると鯉の洗いに似た味と言えなくもない。メインにはストロガノフ。日本で食べるものとほとんど同じ味だ。デザートにはバナナ添えマロージェノエ。美味しいんだけど3つも要らないし、クリームをごてごて乗せないで欲しかった。これで値段は534.4P(約$33.4)! 要するに、モスクワの食事は東京よりも高くて不味いのだ。
最後に、マネージ広場の地下にある
16:30に運転手と待ち合わせ、空港へ向かう。この人は英語を使えたので少し話をしてみた。「俺はロシアの将来を悲観してるよ」というので、「日本だって金融危機だよ」と返したら、「日本は既に金持ちだからな。俺の月給なんか100ドルだ」と言われてしまった。また、何気なくサンクトペテルブルクについて尋ねたら、「お前はペテルブルクに行くのか? じゃ、シェレメチェヴォIに行かなきゃ」とか言い出した。どうやら、インツーリストの伝票にはシェレメチェヴォIIと書いてあったらしい。こんなことでトラブルを防げてほっとする。しかし、ホテルの一件もあったので、不安がよぎる。通常、ロシアの国内線はIで離発着するのだが、もしかして…
空港に着き、まずインフォメーションでSU731便がIから出るのかどうか尋ねる。よかった、どうやらIかららしい。荷物検査を受けて空港に入る。この時点で17:30で、SU731の出発が20:15だから、時間を持て余す。まあ、遅れるよりずっとましだが。
ところがこの運転手(さっきの人とは違うおばさんだった)、何か妙に曲がりくねって走る。普通、街から空港までは大通りが走っているものじゃないのか? おかげで、サンクトペテルブルクの郊外の夜景を堪能してしまった。土地も道幅も広く、碁盤の目のようになっているので、マウンテンビューを思い出した。ただ一つ違うのは、一軒家が存在しないこと。必ず団地になっており、その意味では千葉的な風景とも言えなくもない。
22:30にホテル・モスクワ