Praha

 夏の恒例(といっても2回目だが)の一人旅、今回はかねて憧れていたプラハと南ドイツを周ることにした。
 10:30発のLH711便で出発のため、いつもよりも早い時間に起きて成田空港へ向かう。季節のせいか、とても混んでいる。それにしても、出国審査で並んでいる時くらい、携帯電話を手放せないものだろうか? 何をそんなに話すことがあるというのか。その他、厚底サンダルで闊歩しつつ大声で話すやつ、列に割り込んで難癖つけてくるやつ…こんなのが海外に出ていったら日本の恥のような気がする。(人のことは言えんが)
 フライトはごく普通。ただ、気のせいかよく眠れたような気がする。機内食は最低の部類に入るだろう。コシのない蕎麦など食べ物ではない。こうなるのが分かっているのにどうして出すのか。まぁ、エコノミーなら何処も大差はないだろうが。
 予定より30分早く、14:30にフランクフルト着。transitを探すのが面倒だなぁと思っていたのだが、なんと降りたところに日本人の案内係がいて、方向を教えてくれた。空港はかなり広いが分かり易く、14:50にはLH3310便の出るA61ゲートに辿り着けた。一つ文句があるとすれば、暑いことか。何せ、気温が30℃というのだ。もちろん、これは空港の所為ではない。
 空港の待合でぼーっと飛行機を見ているというのは楽しいものなのだが、クロアチア航空だの南アフリカ航空だのベラルーシ航空(?)だのの機体を見ているとわけもなくわくわくする。
 15:50にボーディング開始。日本人なんていないかと思いきや、意外にも何人かいる。フライトはごく普通だった。
 17:05にプラハのルズィニェ空港に到着。小さいが、綺麗な空港だ。入国審査も3分くらいで終わり、荷物もすぐに出てくる。素晴らしい。到着側のロビーも明るく、モスクワのシェレメチェヴォIIのような怖い思いをすることもない。まず、100マルク(DM)を1775コルナ(Kc)に替え、地下鉄の3日間パスを180Kcで買う。それから、共和国広場行きのMINI BUSがちょうど17:30に出るところだったので慌てて乗る。これが90Kc。前もって高いトランスファーを頼まなければならないロシアとはえらい違いだ。
 18:00には

共和国広場
(Namiesty Republiky)に着いた。何だ、意外に小さな広場だ。ここまであまりに順調に来て、しかもまだ日も高いので、少し見物していこうかなと思ったが、やはり素直にチェックインしておくべきだろうと思い直し、地下鉄のB線でCeskomoravska駅に行く。駅前の道をまっすぐに200mも歩くと、予約しておいた
Hotel ESPRIT
に到着した。
 
部屋
は309号室で、小奇麗な造りになっており、これなら十分である。何より、地下鉄の駅から近いのが有り難い。このホテルの予約はチェコ航空を通じて行なったのが、とても有用なサービスを提供してくれた。
 まだ19:00だったので、やはり見物に出ることにした。プラハも暑いのだが、空気が乾いているので耐えられない暑さではない。まず共和国広場に行き、そこから旧市街広場(Staromestske namesti)へ出る。日も落ちて夕闇が濃くなってきたところで、いきなりプラハの魅力を目の当たりにしてしまった。街灯に妖しく照らし出される黒ずんだ古めかしい建物、入り組んでいて奥に誘い込んでいるかのような路地… ふらふらしているだけで、想像をかきたてる。夜の路地を上手く写真に撮れないのが残念極まりない。
 旧市街広場からカレル橋(Karluv Most)へ出ようとしただけで迷ってしまったのだが、迷っている方が楽しいくらいだ。やっとの思いでカレル橋へ出て、プラハ城の夜景とヴルタヴァ川(VLTAVA)を眺め、また旧市街広場に戻ろうとしてまた迷い、あげくMustekというB線の1つ先の駅まで(偶然に)歩いてしまった。この、路地に誘い込まれて迷い込んでいく快感は何とも表現のしようがない。プラハは、想像以上の魅力を持っている。やば過ぎる(^^;)
 20:40には、ホテル近くの店で水を買って部屋に戻る。機内食をおかしな時間に食べさせられたせいか空腹感がないので、今日はこのまま寝ることにする。
 順調な旅の滑り出しなのだが、順調すぎてかえって怖い。昨年のことを思うと、このままではすまないような気がしてならない。肝心な時にトラブらなければいいのだが…
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