7:40に起床し朝食。近くの部屋に泊まっていたらしい若いグループが喧しい。しかも、荷物を廊下に出して朝食に行くとは… いいご身分である。いったんチェックアウトしてフロントに荷物を預け、ローテンブルクの
を歩く。朝早いため観光客も少なく良い雰囲気である。昨日で主立ったみどころは概ね歩いてしまったので、気の向くままに歩いてみた。また、中世犯罪博物館(Mittelalterliches Kriminalmuseum)というものがある。ここは、中世の刑法や処罰・拷問・処刑の道具などを展示してある珍しい博物館だ。ユーモラスなものでは、おしゃべりや不道徳などの罪を犯したものを晒し者にするための恥ずかしい仮面、貞淑でない女性に着せるための鉄のマント、喧嘩した女性2人を同時に拘束できるバイオリン状の拘束具などがある。恐ろしいものでは、斬首刑に使用した剣や斧も残っている。どういうわけか、女性の貞節に関係したものが多かった。
ローテンブルク名物のを食べてみた。これは、小麦粉の生地をいったん棒状にした後に丸めて揚げたもの。かじってみると、意外にさくさくしている。味はなく、プレーンなクッキーを食べているようなものだ。かけてあるパウダーシュガーのせいで手も服も汚れる。あまり美味しいものではなかった。
日も高くなってくるにしたがって、観光客も増え、店も開いて賑やかになってくる。こうしてみると、街全体が1つのテーマパークのようなものだ。裏通りに行けば生活感を感じることも出来るが、基本的には観光客のために存在している街であり、それなりに楽しいのだが、半日もいれば十分という気もする。どうせなら、隣のディンケルスビュールの方がより良いかもしれない。
昼食にはバイエルン風ハンバーグ。肉自体にソーセージのような味がある一方でソースはあっさりしたもので、なかなか美味しい。午後は、公園で昼寝したり、カフェでケーキを食べたりして過ごした。ドイツのケーキはなぜかとても美味しい。
15:45にホテルに戻り、ハイデルベルク行きのバスを待つ。マンハイムからプラハまでは『古城街道』(Burgenstraße)といわれ、ローテンブルクからマンハイムまでヨーロッパバスが運行されている。昨日のバスで一緒になった人たちがいたので聞いてみると、彼らもハイデルベルクに行くという。16:15にバスに乗り出発した。
バスの中で眠ろうとしたのだが、道が悪い上にサスも悪く、がたがたして眠るどころではない。しまいには頭が痛くなってきた。途中からは雨まで降ってきた。ところが、彼方には夕陽が見えるという妙な天気である。窓の外には虹が見えた。どうも私は、海外では虹に縁があるらしい。
20:30にハイデルベルクに到着。大学街だけあって夜でも賑やかだ。中央駅前でバスを降りた。ホテルのあるビスマルク広場(Bismarckplatz)まで約1kmあるので何らかの交通機関を使いたいのだが、手元に路線図などの資料が何もない。たまたま市電が来たので近くの人に聞いてみるとビスマルク広場を通るというので飛び乗った。ミュンヘンの例もあるから中に券売機があるだろうと考えていたのだが、ないではないか! ばれたら確実に罰金を取られる。かなり焦った。Bismarckplatzとのアナウンスがあったのでドアを開けようとすると、停留所はまだ先だったらしく運転手に怒鳴られた。あんなに怒鳴らなくてもいいと思うのだが… とにかく、キセルがばれずに着くことが出来た。
は広場に面していてすぐに分かった。チェックインし403号室に入ると、今迄で最低の設備だった。照明も暗く、写真を撮ることも出来ない。屋根裏部屋のような低さだし、余ったスペースで作られたような間取りの悪さだ。まあ、シャワーを使えて、鍵がかかって暖かく眠れれば文句はないが。レストランもなく、仕方なくホテル前のマクドナルドで夕食を調達。無事に辿り着けたし、何か口にすることも出来たので良しとしよう。
明日は自由行動最後の日。この旅もいよいよ終わりに近づいてきた。
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