何となく目が覚めてしまい6:45に起床。秋晴れ(?)のいい天気だ。まずは、ルフトハンザ航空で予約した、明日のフランクフルト空港までの直通バスの出発地であるルネッサンスホテルを探すことにする。ホテルの人に聞いたところ、地図を出してくれて『すぐ近くだ。ホテルはここで、2番のトラムで行けばここに停留所がある。ホテルの名前はルネッサンスではなくマリオットだ』と教えてくれるが、肝心の停留所の名前が分からないらしい。とりあえず、ビスマルク広場から2番のトラムに乗ってみたが、2つくらいの停留所を過ぎてもそれらしい雰囲気になってこないので、3つめの停留所でいったん降りる。そこで地図を見ると、次の停留所であるBetriebshofがまさにその停留所らしいことが分かり、そのままBetriebshofまで歩き、近くを歩き回ってみると、教えてもらったとおりMarriottがあった。その1階にLufthansaのカウンターがあった。これで一安心である。
いったんビスマルク広場に戻り、今度はハウプト通り(Hauptstraße)を旧市街に向けて歩き始める。10分ほど歩くと
(Universitätplatz)に出る。こここそは、ドイツ最古の大学であるハイデルベルク大学の所在地である。以前から憧れていたので、感慨深いものがある。校舎はあちこちに点在していて、広場に面しているのはとである。
さらにハウプト通りを進むと、いつも通りに
(Markt)に出る。ここから左手に進むと、ネッカー川にかかる(Karl-Theodor Brücke)に出る。がっしりとした石橋で、アルテ・ブリュッケ(Alte Brücke)とも呼ばれている。かつてゲーテが『この橋からの眺めには世界のいずれの橋も及ぶまい』といったというが、確かにここから眺めるハイデルベルクのは素晴らしい。
いったん街に戻り、今度は山の中腹にあるハイデルベルク城(Schloss Heidelberg)に向かった。5DMでケーブルカーの往復券を買い、Schloss駅まで乗る。天気にも恵まれ、も素晴らしい。遠くに山並みも見える。は廃虚のようなものだ。城に入るために3DMを支払ったのに、建物の中に入るには英語のガイドツアーでさらに5DM必要だという。馬鹿馬鹿しくなってきたので、建物の中に入るのは止めた。ところで、城の地下には巨大なワイン樽があり、ここでは5DMでワインの試飲をすることも出来る。グラスをもらえるというので試してみた。小さなグラスだったのに、半分くらいで酔いそうになったのでこっそり捨てた。味…? よく分からなかった。
ケーブルカーの下りで街へ戻り、さらに大学へ行ってみた。大学の中にこっそり入ってみたりして、学生気分を味わってみる。博物館があったので3DM支払って入ってみたが、人物伝のようなものばかりで正直よく分からなかった。次いで(Buchauststellung der Universität)へ行ってみると、どうやら自由に入れるようなので入ってみた。もっとも、何がなんだか分からなかったのですぐに出てきてしまったが。その後、旧校舎の裏手にある(Studentenkarzer)に行った。ここは、悪さをした学生を収監した牢で、内部の落書きが有名である。1.5DM支払って中に入ってみたが、確かに落書きでいっぱいである。本当に反省していたのだろうか?
さて、これまでの街に比べてハイデルベルクには多くの国の言葉や料理店がある。中華料理店に入り炒飯を注文したが、期待したほどの味ではなかった。
再びアルテ・ブリュッケを渡り、シュランゲン小道(Schlangenweg)という急坂を15分ほど登った。この上に、
(Philosophenweg)という有名な道がある。ここは、数々の哲学者が思策に耽りながら歩いたという道だ。京都に似たような名前の道があったような気もするが… それはさておき、まずは息が上がってしまって思索どころではない。はとても綺麗だが。息が整ってくると、自然にいろいろなことが想われる。ここに書くのは恥ずかしいけど。
これで観光ポイントは全て観たので、あとは適当に過ごす。大学広場での昼寝はとても気持ちよかった。木陰にいれば、吹いてくる風がひんやりと心地良かった。日が傾いてくるにしたがって、旅の終わりが嫌でも実感されてきて、いろいろなことが思い出される。ハイデルベルクは、確かに人にいろいろな想いをかき立てる、不思議な力を持っているようだ。(私の場合は、普段から考え過ぎという気もするが…)とてもロマンチックな街である。街を行き交う人々はというと、世界各国からの観光客(アジア系も多い)におしゃれな学生、そして古くから住んでいる人々が、一種独特の雰囲気を醸し出している。期待に違わぬ、とてもいい街だった。
最後の夕食はきちんとしたものを食べたいので、古くからあるホテルであるZum Roten Ochsenのレストランにした。ここで、牛肉の煮込みを注文したのだが、良く煮込んで柔らかい肉をあっさりした味付けで仕上げ、疲れた体にも心地良かった。何故か、牛タンを連想したが。
これで今回の旅の観光は終わり。後は帰国の途を残すだけ。
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