08:00に起床。薬のおかげか、体調は昨日よりは良い。しかし、完全に復調したとまではいえないところ。
今日は、ポーランドとの国境近くにある街リヴィウ(リヴォフともいわれるが、ウクライナではリヴィウといわれる。そういえば、キエフもウクライナではキィフといわれ、英語の表記もKyivとなっている。)に向かう。ウクライナの民族主義をリードし続ける一方、長年ハプスブルクの支配を受けロシアの影響下に入ったのが第二次大戦後ということで、プラハやクラクフのような中欧の街並みが残っているとのことである。
10:00にチェックアウトし、10:30にtransferの車に乗る。今日も天気は快晴だが、風はやや冷たい。ボリスピリ空港までは約40kmだが、ほとんどがハイウェイで信号で停まることもない。中心街を離れると旧ソ連時代の工場・高層アパート群が続く代わり映えのない景色。それらを過ぎると森に入る。どこまでも平坦。
11:00にボリスピリ空港に到着。リヴィウ行きのVV103("AEROSVET"なる会社による運営らしい。)は、メインのターミナルではなく、少し離れたところにあるターミナルAからの出発らしい。ターミナルといっても、国内用出発・国際用出発・到着の3つのゲートしかない寂しいものだ。まだ手荷物検査も始まっておらず、ぼーっと待つ。11:30に人が並び始めたのでおばさんに訊いてみると(幸運にも英語を使える人であった。)この人もリヴィウに向かうということで、その後ろに並ぶ。手荷物検査・チェックインを経て、たった一つしかない待合室へ。Boarding Passはただの紙で、予想通り座席指定もない。12:20に案内があり、バスに乗って飛行機へ。と、そこにあるのは小さなプロペラ機。まさかと思っていたが、
であった。も狭く、定員はせいぜい50名くらいだろうか。旅客機というより輸送機というべきであろう。頭上の棚にはそもそも蓋がなく、テーブルもないが、シートベルトはきちんと締めることが出来る。12:40に離陸するが、プロペラ機特有の喧しさ。エアポケットでふわっとくる度に吃驚させられる。それでも、マドレーヌなどの入ったランチボックスと500mlの水が配られた。寝ようと思うのだが、騒音と後ろから入ってくる風で寒くて寝られない。これで風邪がぶり返したような気さえする。恐らく、明後日のモスクワ行きもこの機種なので、次回は前の方、通路側に座りたいものだ。
定刻より20分遅れの14:40にリヴィウ空港に到着。天気は曇りで肌寒い。キエフよりも10℃くらい低いように思う。到着カウンターなどというものはなく、倉庫の一角みたいなところからそのまま外へ出られる。Baggage Claimもなく、荷車で運ばれてきてそのままピックアップするだけ。これはもはや空港とはいえないような。
外へ出ると、おっさんたちが『タクシー?』と声をかけてくるのを無視して、私の名前を出しているtransferを探すが誰もいない。けっこう焦る。しかし、5分ほどうろうろしていると、私の名前を見せる人が現れたのでその車に乗る。やれやれ。
20分ほどで手配しておいた
へ到着。明後日の待ち合わせは、何と05:00にホテル前だそうな。モスクワ行きのフライトが07:25発なので仕方ないとはいえ、これはつらいなぁ… このホテルはリヴィウNo.1とのことだが、なるほどこれまでの一人旅では使ったことのないような良いホテルだ。部屋の内装も瀟洒で、バスタブもあるし、空調も働いているし、ワインや水が用意されているし、CNNも映る。ホテルの中にはトラベルエージェンシーまであるので、念のために09/28(Sun)の帰国便のリコンファームを依頼した。(要らないとのことだけど、ロシアのやることだから…)
16:00に外出。風が冷たいので、持参したセーターを着込んでちょうどいいくらい。なるほど、街並みはプラハのような建物で構成され、まさに中世そのもの…といいたいのだが、狭い路地に歩行者と車とトラムが溢れ、排気ガスとクラクションがひどい。(キエフの排気ガスもひどく、そのせいで喉をやられたように思う。)この街は中心部に到るまで車の規制をしていないのだ。中欧の雰囲気が台無しである。クラクションが街のあげる悲鳴のようにも聞こえる。期待していただけにかなりショックだった。
とりあえず街の中心に当たるルィノク広場へ。広場といっても、中心部に大きなが建っており、むしろロータリーといったほうがいいだろう。周囲の街並み(・)もプラハに負けず劣らずなのだが、まだ整備もされていないし、何よりも車の存在がぶち壊し。中でも目立つは16世紀のルネッサンス様式だそうな。その横の通りを抜けてへ。は白壁に金のロココ様式で装飾されており見事。(撮影料2hr也。)
を歩いてみるが、まだ石畳も整備されておらず凸凹で、全体に活気がない。といって、観光地化されすぎると魅力もなくなるし、難しいところではある。17:00を廻り、冷たい雨がぽつぽつ降り始めたので、夕食を摂って休もうと思いガイドブックに出ている店を当たってみるが、目をつけた4軒中3軒までクローズしていた。いっそホテルに併設されているレストランに行くことにする。マッシュルームなどを挽肉で巻き軽く焼いたもの(リヴィウ名物らしい)・ホテル特製タルト・紅茶で計72hr也。バスタブに湯を張って暖まり、薬を飲んで早寝することにしよう。明日も、ことによったら半日くらい休むのも一案である。
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