05:45に起床する予定だったが、なんと空腹で目覚まし時計が鳴る前に目が覚めてしまった。本日の目標は、シギショアラへの移動を無事に完了することと、マトモな食事を摂ることである。
06:15にチェックアウト。ちょうど夜が明けた頃らしい。最寄りのUniverstatii駅から地下鉄に乗ると、けっこう乗客が多い。乗り換えの待ち時間もあり、06:50にGara de Nordに到着。ここもまた大混雑。写真を撮りたいのは山々だが、噂に聞いた治安の悪さを思い出し自重する。実際、こっちに向かって男が走ってきたときは本当に驚いた。そのまま行き過ぎていったが… あれは何だったのだ?
乗車予定の1745が7番線から出ることを確かめて、まずはファストフード店でカップケーキとコーラ(8.40LEI)で朝食。5時間ほどの旅なので、マックで何か調達していくことも考えたが、これ以上ファストフードを摂るのもいかがなものかと思い直し、カロリーメイトでしのぐこととした。
07:30に発車の予定が、定刻になっても列車が入ってこない。プラットホームは大混雑。荷物もでかいし、乗車は大混乱になるだろうなぁ… やっと来た列車に乗り込む。チケット(手書きで書いてあるので正しく読めているか自信がない)に書いてあった3号車に乗ったつもりが、すっかり勘違いで別の車輌だった! 3号車はずーっと先のほうだという。これで発車されては洒落にならないので、荷物を引きずりながら走る! やっとのことで3号車に辿り着き乗り込んだ。あぁ焦った… 汗だくである。6人がけのコンパートメントだ。通路が狭い代わりに、それなりにゆったり座れる。
07:50にようやく出発。15分ほどで畑の風景になった。馬が放牧されていたりする。が、平原と古ぼけた街が交互に現われる代わり映えしない景色が続き、30分ほどで飽きてきた。(
12:50に、本日の目的地であるシギショアラにようやく到着。天気は快晴、少し汗ばむくらいの暑さだ。駅から、ホテルのある旧市街まで歩く。さて、『地球の歩き方』にある地図には、道路の広さや高低等がきちんと描かれていないのだが、旧市街は丘の上にあり、旧市街に入るところは急な階段になっていて、荷物を持っているとえらい苦労させられる。汗だくになり、息を切らせながら、歩き続ける。昔ほどの体力はないことを痛感させられた。
13:20に、本日の宿である"Hotel Sighisoara"にチェックイン。このホテルは、昔ながらの建物を改装したもので、シギショアラ一の高級ホテルといえる。今回の旅における『奢り』ポイントである。なるほど、廊下や部屋の内装も中世風でいい雰囲気だ。ここまで来た甲斐があった。
昇り階段で疲れたのだが、それよりも空腹が堪え難い。まずは、シギショアラの観光客のmust doである、
満腹になったので、観光を開始。シギショアラは、中世の街並みが残っていることで有名な街で、世界遺産にも登録されている。また、この地を治めていたヴラド・ツェペシュが、オスマン軍や反乱者を見せしめのために串刺しにするなどの残虐な行為を働き、後年になってドラキュラのモデルとして扱われたことから、ドラキュラの街としても有名である。まず目に入るのが、ランドマークでもある
旧市街の外れに、
かなり疲れてきたので、旧市街外れのベンチで昼寝。陽射しは暖かく、風は心地好い。1時間ほどまどろんだ。
散策しながら土産物店を覗いてみた。陶器類や織物などの民芸品、ヴラド・ツェペシュの胸像や、マグカップやTシャツなどをはじめとしたドラキュラ・グッズなどなど。いまいち垢抜けておらず、どうも欲しいと思える物が見当たらない。ここ最近、土産を買うことがどうでもよくなっている。それでも、少しは買わねばならないし…
いったんホテルに戻り、フロントでUSD$100を200LEIに交換。クレジットカードを使えないこともあり、意外に支出が多い。(もっとも、財布の奥にしまってある100LEI札に手をつけないようにしているためでもある。)
19:00前になったので、夕食を考える。今回は、旧市街の有名店である"Casa cu Cerb"で、サルマーレとパパナッシュを注文した。サルマーレとは、要するにロールキャベツ。小さい物が3つと、ママリガが2つ盛り付けられている。サワークリームを使うところが東欧といったところか。ロールキャベツの基本に忠実な味付けで美味。パパナッシュとはルーマニア名物の菓子で、しっとりしたドーナツのようなもの。サワークリームとブルーベリージャムを混ぜたものがかけまわされていて、なかなかに美味しいが、2つも食うとちょっと飽きてくる。カプチーノをつけて41.05LEI也。(
明日は、今回の旅行で唯一の移動のない日。タクシーをチャーターして、30kmほどのところにあるビエルタンの要塞教会を見物しようかとも思っていたが、面倒になってしまったので、明日は休みながら旧市街をぶらぶらする。5時間の列車の旅は楽ではなかった。もう歳だなぁ…