Beijing / 北京

 06:45起床。エクストラベッドで寝づらかったが何とか眠れた。08:00に朝食を摂るが、これまで海外のホテルで摂った朝食の中で最も不味く、無料という一点のみが取り柄といわざるを得ない。中国において飯が不味いというのは犯罪的に思える。朝食を終えてロビーに出るとH.I.S.の団体客がたくさんいた。
 09:30に観光開始。ホテルを出ると庶民の暮らしの風景でなかなか好い。(

) 大通りに出て、北新橋駅から地下鉄の5号線に乗る。ホームドアもついていて、車輌も真新しく、上海の地下鉄とは違うのかな…と思っていたが、東単駅での一号線への乗り換えは人民そのものだった。


 天安門東駅で降りて天安門広場へ。赤の広場など数々の広場を見てきたが、問題にならないほどの、あきれるしかない広さ。そして、それに負けない日傘を差した人民の渦。観光ツアーも多いらしい。地下道を渡って天安門側に出るが、天安門も大き過ぎて上手く撮影フレームに収まらない。ただでさえ暑いのに、人混みでいっそう暑い。(


 天安門をくぐり、故宮を目指すが、人民の数は減らない。そして暑い。故宮までも遠く、とんでもないスケールである。そして、ようやく辿り着いた故宮の入り口に当たる午門の左手にあるチケット売り場には長蛇の列が出来ている。並んでひたすら待つしかない。30分ほどでようやく売り場が近くなったところで、なんと隣の窓口が閉鎖されてしまった! 当然、隣の列の人もこの列の売り場に殺到してくることとなる。押し合いへし合いしながら、我先に窓口に手を突っ込んでチケットを獲得する熾烈な競争である。どうにか手を突っ込んでみると、売り場の中は寒いくらいに冷房が効いている。さらに、入場券と釣り銭を投げてよこしやがるうえに、後ろの控えでは職員がのんびりとしている! さすがに殺意を覚えた。


 故宮に入る。ひたすらに大きい。ヨーロッパやロシアの城砦とは桁の違う広さだ。政治の中心である

太和殿
などもTVで何度も観ているのに、想像をはるかに超えるスケールだ。幾何学的な構造で建物が続くうえにこの暑さで、方向感覚やスケール感覚が麻痺してくる。暑さと時間の関係で、横にそれたりせずにひたすら北側の出口を目指す、突撃進軍のような観光になってしまった。いずれ改めてじっくりと訪れたい。(


 13:00にようやく故宮を離れ、タクシーに乗ろうとするが、空車表示でも停まってくれない。ここでは客を乗せてはいけないというルールでもあるのかと思うが、乗せている車もあったりして事情がよく分からない。バスでいったん美術館まで出て、王府井大通でタクシーに乗り、東単駅側の東方新天地という洒落たショッピングモールに入る。冷房が効いているというのは素晴らしいことだ。
 既に14:00, South Beautyという、モダンシノワズリといった内装の店に入り昼食。大学で日本語を専攻したというウェイトレスさんがついてくれた。香港風の茄子炒飯・炒麺類2種・ワンタンを注文。どれも程よい味付けで美味い。デザートに文房四宝というものを注文したが、これは見掛け倒しだったか。サービス料込みで計198元を支払った。
 スターバックスが満員だったので、香港でも行った満記甜品で休憩。スイカとマンゴーの盛り合わせが美味かった。


 王府井を歩いてみる。小吃街では、いきなりヒトデ・サソリ・タツノオトシゴ・蝉の幼虫などを串焼きにして売っている。麺類などもあり、ここで飯を食うのも面白いだろうなぁ。とにかく暑い。デパートの中にあるスターバックスで1.5時間ほど休憩。無理は禁物である。
 18:00となったので、軽く夕食を摂るために東方新天地へ戻るが、空腹でもないので日本式パン屋でパンをいろいろ買って列車に持ち込むことにした。19:30にホテルに戻ると、既に楊さんが来てくれていて、北京西駅まで連れて行ってくれる車を呼んでくれるが、なかなか来ない。20:00にようやく車が来て出発。北京の街を車で走る。車輌の数も高速道路のスケールも想像以上。こんな大国が隣に出現してしまったのだなぁ。


 20:30に北京西駅へ到着。この駅のスケールも凄いが、それを埋め尽くす人民も凄い。しかも、特に混雑しているわけではないという事実が恐ろしい。出発掲示板を見ると、乗車するT27は4番待合室からの乗車とある。4番待合室からは他の路線も出発するので、ここも人でいっぱい。水とカップ麺を買う。乗車可能とのことなので、21:00に改札を通りプラットフォームへ。なぜか薄暗い。5号車の4号室に入る。ここで楊さんとはお別れ。いろいろ親切な好い人だった。
 軟臥だけあり、足も伸ばせるしそれなりに快適。ドア上部、通路の上に当たるところに荷物を収める。TVもついているが、中国語の放送のみなのでさっぱりわからない。車輌にはトイレ2つ(和式・洋式)・洗面台3つがついている。常に湯を汲めるようになっているのはさすがである。
 21:30に列車が動き出した。いよいよ、中国を横断する未体験の旅が始まった。興奮を抑えきれないが、00:00就寝。


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