夜半過ぎから頭が痛くなった。初めは枕のせいかと思い軽く考えていたが、朝になってますますひどくなり、頭が割れるように痛い。熱っぽさも覚え、朝食をキャンセルして休む。ホテルの売店で酸素吸入缶を30元で購入。売り子のおっちゃんが身振り手振りで遣い方を教えてくれるのが嬉しい。が、それでも治らない。今日は車で2時間ほどのヤムドク湖を観に行く予定だったのだが、もはやそんなことは出来そうにない。チベットの湖を観たかっただけに残念というしかない。

　09:30に来てくれた張さんに事情を話して観光をキャンセルし、医者を呼んでもらった。今回は女医さんがやって来た。診察の結果、高山病と発熱ということで、2度目の点滴と相成った。今回は前回よりもさらに重症だったらしく、2時間ほどかかった。（もっとも、私は点滴が始まるとすぐに眠ってしまった。）

　点滴を終える頭痛はほぼ消えていたが、何かをするという気力が湧かない。張さんが買ってきてくれた粥と西瓜が美味しい。食べ終えてひたすら眠る。夕食もそのまま食べずに終わってしまった。

　やはりチベットは甘くなかった。どうやら私には高所への対処能力が欠けていたらしい…　悔しいというしかない。
　明日はラサを離れ、飛行機で成都へ向かう。ラサを出れば、きっと体調も戻ることだろう。