0700起床。よく眠れたおかげで、頭痛も消えている。身支度を整えて、0745に朝食を摂りに行く。なんと、カレーなどインド料理が中心で、ハムやサラミなどがない! インドでは朝からカレー、というのは本当だった。昨日は夕食を摂らなかったので空腹でもあり、いつもよりも多めに摂った。いったん部屋に戻り、チェックアウトを済ませて、荷物を預け、0845に観光を開始。
今回の旅では、トラブルが多いという噂もあり、もともとデリーは目的に入れていなかった。しかし、選んだパッケージでデリーでの半日の自由行動があり、南インドと比較する意味でもデリーの街を少し歩いてみるのも有益と考えた。5分ほどでメトロのAirport Express線のAerocity駅に着く。ここでメトロの1日乗車券を買おうとするが売っていないという。仕方がないので片道トークンをINR80で買った。手荷物検査を経てプラットフォームへ。ずいぶんときれいな駅で、人気も少なく、デリーの第一印象としては拍子抜け。
20分ほどで終点のニューデリー駅。ここでYellow Lineに向かうと、むちゃくちゃな人混みに遭遇。ああ、確かに『インド』でした。なめてかかってはいけない。ここで1日乗車券のTourist CardをINR150で買った。世界の地下鉄のIC乗車券のコレクションが増えたのは嬉しい限り。恐らく、デリーでのお土産はこの乗車券だけだろう。ついでに駅ナカの売店で水1Lを購入、INR20を支払った。地下鉄の中もちょっとしたラッシュ並の混雑だ。
チャンドニー・チョーク駅で降りてラール・キラーへ向かう。メトロの駅を出た瞬間にカオスな光景。これはすごい、としかいいようがない。リキシャーの運転手がひっきりなしに声をかけてきて気が滅入る。15分ほど混沌の中を歩いてラール・キラーへ着いた。このチャンドニー・チョークを好きになれるかどうかでインドを好きになれるかどうかが分かる、ともいわれており、今回の旅で試す意味もあってこの予定を組んだのだが、その意味では、私はほぼ間違いなくインドを好きになれないことが分かってしまった。タージ・マハルを観てみたいが、北インドの旅は当面ないな…(
ラール・キラーを出て、チャンドニー・チョーク(
1600にガイドさんがやってきた。車に乗り、10分ほどで空港へ着く。ドライバーにチップを払ってやってくれというので、INR50を渡した。さらに、自分にもチップが欲しいという。空港からほど近いホテル(しかも、Airport Expressで空港へ着くこともできた)への送迎だけなので納得し難いものもあるが、相場ということでINR500を渡した。ここでガイドと別れ、コーチ行きAI048のチェックインカウンターで搭乗手続きを行い、ボーディングパスをもらった。Domestic Departureへ向かうと『International Departureへ行け』といわれる。国内線に乗るはずなのに…と不思議に思いつつInternational Departureへ向かうと、イミグレーションの脇にあるカウンターでボーディングパスにスタンプが捺され、そのまま手荷物検査に行け、という。ゲートの関係でこんなことをしているのだろうが、国内線と国際線の搭乗客が混在していていいのか…? Duty Freeは広いので、復路で10時間待ちでもなんとかなりそう。水を買おうとして自販機で苦労していると、男性が代わりに買ってくれ、代金のINR10を受け取ろうとしなかった。こんな親切が身に染みる。日本で他の観光客に返そう。
1745に搭乗開始。正直にいって、デリーを離れられる…と思うとほっとした。30分遅れて1835に離陸。機内は子供が多く喧しい。機内食もカレーで、インド滞在中は毎食カレー…が現実味を帯びてきた。
定刻より20分遅れの2125にコーチ空港に到着。国内線なのになぜか税関申告書を書くように言われたうえ、なぜか存在するカウンターでは再度入国カードを記入するように言われ、また入国スタンプが捺された。出国履歴もないのに日付の違う2つの入国スタンプが捺されているわけで、これ、出国時に問題にならなければいいが… さらになぜか手荷物検査がある。飛行機から降りただけでどうやって危険物を持ち込めるというのか。ようやくバゲージ・クレームに着き、少し待つと無事に手荷物も出てきた。税関のGreen Lineに行くと、予想通り見もしないで書類だけ受け取って完了。ああもう、インドも、ロシアとは別の意味で理解不能。
到着ロビーに出ると、私の名前を出してくれているガイドさんがいてくれた。シヴァさんという、日本語のなかなか上手い若い男性だ。2200に空港を出発、ここからホテルまでは1時間以上かかるという。さて、このドライブが恐怖のひと時だった。コーチではメトロを建設しているらしい、というのはいいとして、行けども行けども道路ががたがたなうえに、街灯もなく暗い道筋に無灯火のバイクやオートリクシャーが突然現れる、車は互いに追い越しをかけるので車線も何もあったものではない、しかも道幅も一定ではない、あげくに過積載もいいところというトラックや低速の作業車が行く手を遮る、という、悪夢としか言いようのないドライブ。下手な絶叫系アトラクションよりもよほど怖かった。
1時間ほど経ち、2300にようやく今日の宿である”Hotel Abad Plaza”に到着。フロントに行くと、後方の別館”Hotel Abad Atrium”に行け、という。こちらで無事にチェックイン。明日はガイド付きのコーチ観光からなので、シヴァさんと0900にフロントで待ち合わせとし別れる。割り当てられた部屋は十分すぎる広さで、水も1Lあるし、バスタブまである。ここが1泊なのは惜しい気すらする。TVのチャネルも多く、NHK Worldまで映るので、京都を紹介する番組を見ながらこれを書いている。(夜も遅いのでダイジェストを書いておき、後日改訂する) 念のため、もう一度正露丸を飲んでおいた。
明日は、午前中はコーチを観光し、午後にアラップーザ近郊の、昔の屋敷を活用したホームステイスタイルの宿に行く。南インドの旅がようやく始まった。