Taormina

 時差ボケもあるのか、昨夜は22時に寝てしまった。夜中に何度か目を覚ましつつ、07:15までベッドにへばりついた。身支度を整えて、朝食を摂りに最上階の4階へ。ここがカフェになっているらしく、ここからの景色も素晴らしい。ただ、朝食自体はさほど種類もなく、温かい料理の用意もないらしい。パンにハム2枚とチーズ1枚、オレンジジュースにヨーグルト、カプチーノを摂った。この後にもう一度朝食を摂るつもりなので問題なし。(


 9時に観光を開始。今日は晴れていて陽射しが眩しい。まずは、ギリシャ劇場の遺跡へ。Lonely Planetによれば、混雑を避けるとともに雲に隠れないエトナ山を見るためにも朝イチで行くべき、とのことだったので、この時間を選んだ。EUR10で入場券を買い中へ。まずは客席の最上段へ行った。半円形の劇場で、舞台からの高さもけっこうある。現在はイベントなどにも使われているようで、そのために客席や照明がしつらえてある。そして、舞台の向こうにはエトナ山もはっきりと見える。山頂からは煙がたなびいていて、この山が活火山であることがわかる。この辺りに温泉はないのだろうか? 客席から離れると崖の縁になっていて、ここからは海がよく見わたせる。半島のようになっている Isola Bella も見える。ヨットやクルーザーがたくさん停泊している。青い海が陽射しを反射させるキラキラとした輝きが本当に綺麗だった。
 舞台のほうへ降りてみた。舞台の背後にある柱が印象的だ。舞台の正面から客席を見渡すと、半円形なのですべての視線が自分に向かってくるような気がする。ここではどんな芝居が演じられたのだろうか。ここで歌舞伎は…花道をつくれそうにないから難しいか… (


 1時間ほどで劇場を後にして、シチリアの夏の朝食の定番だというブリオッシュとグラニータを食べてみるために再び "BAM BAR" へ。今日は

レモンと桃のグラニータ
にしてみたが、これも爽やかでとても美味しい。暑い夏の朝食にはうってつけだ。EUR4.5を支払った。
 今日もウンベルト一世通りをぶらぶら。午前中は人通りが少ない。(
) 昼近くになったので、早めの昼食を摂ることにする。"Pizza Mania" の近くに手頃な店が2軒並んでいる。まずはパンが美味しく、お昼過ぎには営業を終えてしまうという "Pizza Al Taglio Arancini" で、生ハムとチーズのピザ一切れ(といっても十分に大きい)をEUR2.0で買った。店内には食べるところがないので、近くのベンチで食べた。美味しい。続いて、その隣の "i dolci di Nonna Rosa" へ。ここは、これまたタオルミーナ名物のスィーツである
カンノーロ
が美味しいらしい。これとコーヒーを注文した。カンノーロは、クッキーの生地を伸ばして両端を太めにして巻き、その空洞にクリームチーズのような甘いクリームを詰めたもの、というところか。予想以上に甘く、コーヒーがなければ食べられなかったかも。EUR4.5を支払った。


 ちょうどここから、少し離れた村であるカステルモーラ行きのバスが出る。近くのバスの営業所で往復の乗車券をEUR3で購入し1時間に1本のバスを待つ。12:45にバスがやって来た。15人程度は乗っただろうか。カステルモーラはさらに上にある村なので、バスはひたすら登りの道を行く。こんな曲がりくねった狭い道を、時々対向車とすれ違いながら運転するとは… 15分ほどでカステルモーラに到着。村まではさらに階段を昇らなければならない。
 ようやく山頂にあるカステルモーラの端にある広場に着いた。ここからはタオルミーナも眼下にある。入道雲と海のコントラストがほんとうに綺麗だ。村の中を歩いてみる。家並みが不規則になっているし、階段や坂道で立体的なのでなかなか楽しい。本当に小さな村で、すぐに中心部の教会に出た。ここから先ほどの広場に戻り、さらに階段を昇って Castello へ。ここからは村の家々の屋根すら眼下に見える。椅子がいくつかあるので、座って風に吹かれながら海と空を眺めていた。
 タオルミーナへ戻るバスも1時間に1本、14:10に出る予定なので、14:00にバス停に戻り、バスを待つ。定刻通りにバスが来たので乗り、今度は急な下り坂を降りていく。この道を運転することは絶対に出来ないだろうな… 14:30にタオルミーナに戻った。(



 ウンベルト一世通りをぶらぶらする。土産にちょうどいいデザインのサイクルシャツを売っていたのだが、体にぴったり張り付くうえに袖のつくりが細く腕がうまく入らないので諦めた。もう少しゆったりとしたつくりだったら良かったのだが… ウンベルト一世通りに沿って海側・山側それぞれに路地や小さな広場があるので、気が向いたところをふらふらしながら観光。こういう狭い路地を行くのは面白い。少し歩くだけでウンベルト一世通りに戻るので迷う心配もない。あちこちにある広場の大半を何処かの店が客席などを出して占めてしまっているのだが、問題ないのだろうか?
 Villa Comunale という公園に行ってみた。いわゆる公園らしい公園だ。ベンチもたくさんあるのだが、日陰のベンチはすべて誰かに占拠されてしまっている。それに、ここで休んでいると虫に刺されるような気もしたので、長居せずにウンベルト一世通りに戻った。徐々に陽が傾き、人通りも増えてきた。雲も入道雲から筋状の雲となり、エトナ山は雲に覆われて見えなくなった。(


 18時近くになったので、カターニア門近くで見つけた食材店で土産物を買いととのえ、荷を置くためにいったんホテルに戻った。18:30に再度外出。ギリシャ劇場の遺跡の入り口には入場券を求める人の長蛇の列が出来ていた。夕食を摂る候補の店である、メッシーナ門近くの "Ristorante l'Incontro" へ。まだ営業開始時間ではなかったので、時間つぶしがてらもう一度バスターミナルまで歩いてみた。戻ってみると店を開けていた。人気店のようで、予約がいくつも入っているようだが、店を開けた直後でもあり一人であれば何とか席を取れた。さて、酒も飲まず、料理の品数も取らない私のような客は店にとって迷惑であろうから、せめてかける迷惑は少なくしなければ。店員さんお勧めのパスタである
Pasta ALl'Incontro
と炭酸水を注文。パスタは、トマトをベースにしたソースにアーモンドやバジル、チーズ、オリーブオイルを使ったものらしいのだが、トマトの酸味がほとんどなく、何とも判断がつかない味わいだが、とても美味しい。この味はいったい何だろう… EUR18にチップEUR2をつけた。19:45にホテルに戻った。


 明日は、列車で2時間ほどかけてシラクーサの街を観光する予定。


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