Malta

 08:00に起床。朝食を摂りに6階へ。ここの朝食は、このレベルのホテルにありがちというところをきちんと押さえた可もなく不可もないものといえる。09:30に観光を開始。出発が遅くなったので、今日は一日をバレッタで過ごすことにした。ホテル近くのバス停でバスに乗りバレッタへ。曲がりくねった道を行く。30分ほどでバレッタのメインバスターミナルに到着した。ここで7日間乗り放題のICカード乗車券をEUR21で買っておく。これの元が取れるほどバスに乗るわけではないが、乗るたびにEUR2があるかどうかを気にするのも面倒だし、このカード自体がいい土産になる。
 バレッタはマルタ共和国の首都で、街並み自体が観光名所になっているらしい。中心の大通りである共和国通りは歩行者天国になっていて歩きやすいのもいい。まずは大聖堂へ。EUR10を支払って中に入る。予想以上のスケールの大きさだった。そういえばマルタ騎士団の歴史のある国だし、カトリックの伝統が根付いているのだろうか。オルガンの曲が流れているので演奏をしているのかと思ったが、どうやら録音を流しているだけらしい。それでも音響効果も相俟って強い印象を与えてくれる。(


 改めて街を歩いてみると、土産物屋などでも騎士やマルタ十字をあしらった土産物が多い。まぁ、マルタでまず連想するものといえばそれだろう。いろいろなスポーツチームのユニフォームを売っている店を見つけた。バレッタのサッカーチームのシャツも売っていたので、EUR12で購入。訪れた街のチームのユニフォームを買うのも久し振りだ。
 バレッタの街は碁盤の目のようになっているが、共和国通りを外れると高低差がけっこうある。高低差のある街を見るのは好きなので、ちょいちょいわき道にそれてみる。何ということのない建物が構成する街並みがよい。バレッタの写真として、大きなドームを背後にした街並みの写真をよく見かける。この写真を撮れるポイントである交差点に行き、同じアングルで撮ってみた。陽射しが強く、明暗のコントラストを上手く取ることが出来ないが、それなりの写真が撮れた。(


 12:00になったので昼食を摂ることにした。バレッタの名物の一つが兎肉をつかった料理とのことなので、ガイドブックで紹介されていた "king's Own Band Club Bar and Restraurant" へ。Spaghetti biz-Zalza tal-Fenek という、兎肉をつかったパスタと炭酸水を注文した。出てきたパスタは、トマトクリームソースをかけたパスタで、これはこれで悪くはないのだが、肝心の兎肉をほとんど見かけない。味としても、トマトクリームの味が強すぎて兎肉の味がわからない。悪くはないのだけど、ちと当てが外れた。EUR14を支払った。
 マルタ騎士団の本拠地だったらしい「騎士団長の宮殿」へ。ここもEUR10を支払って中へ。現在でも使われているのか、騎士団長が座っていたと思しき椅子の横にEUの旗が立てかけてあるのが印象的だった。武器のコレクションも展示されていて、中世の騎士の甲冑やら槍やら剣やら銃やらたくさん。面白いのだけど、冷房が効いておらず扇風機だけなので、蒸し暑さに耐えきれず。この気候であんな甲冑を着ていたのであれば驚嘆に値する。(



 14時になり、街の暑熱もピークに達している。先ほどの「騎士団長の宮殿」の蒸し暑さにやられたので、この近くにあるフードコートでしばらく休むことにした。少しだが冷房も効いているし、何より長居しても問題なさそうなのが良い。炭酸水1リットルと、Castella Sicilia というケーキを注文し、EUR6.5を支払った。この国、物価が高い… さて、このケーキ、実はただのレアチーズケーキで、しかもやたら甘く、1/3ほどしか食べられなかった。昼食といい、今日は食事の選択がうまくいかない。


 15:15に街歩きを再開。まずは考古学博物館へ向かった。マルタには先史時代からの遺跡もたくさんあり、そこからの出土品を展示しているらしい。EUR5を支払い中へ。先史時代の神殿跡や墓などから発見された装飾品や、フェニキア時代や古代ギリシア時代の焼き物や副葬品などがたくさんある。マルタは予想以上に面白いところだ。ただ、ここも蒸し暑い…
 LPが勧める街歩きコースをたどってみることにした。街並みや教会や劇場などを上手く組み合わせたルートになっていて、これは好い。小さな街なので、さほどの距離を歩いているわけでもない。街の先端に当たるところにある要塞跡まで辿り着いた。ここには、マルタの過去の戦争の歴史を展示する博物館があるらしい。EUR10を支払った。騎士団とオスマントルコの戦い。フランスとイギリスの勢力争い、第一次世界大戦、第二次世界大戦と、マルタは常に戦いの舞台となっていたことがわかる。展示の最後は、ゴルバチョフとブッシュの「マルタ会談」による東西冷戦の終結だった。2007年に東西冷戦の枠組みを決めた「ヤルタ会談」が行われたリバーディア宮殿を訪れたので、11年越しで東西冷戦の終結を決めた場所を訪れたというわけだ。
 博物館を出て海沿いの道を戻っていく。左手は入り江になっていて、海を挟んだ反対側にあるスリーシティーズがよく見える。最後は、左右と正面を建物に囲まれ、道が下に潜る格好となり、古びた橋が架かっているところに出た。

この一角
は特に好かった。登り切った左手には公園があった。これで一通りバレッタの街を歩いたことになる。(


 18:00になったので夕食を摂るべく先ほどのフードコートへ行った。いくつもある店の中から、兎肉料理で有名らしい "Gululu" を選び、兎肉料理はあるかを訊ねると、スパゲッティならあるとのこと。昼食と同じになってしまうが、リベンジのために注文。こちらはソースの中にちゃんと兎肉があり、こちらのほうが美味しい。炭酸水と合わせてEUR13を支払った。
 バスターミナルへ戻り、30分ほどバスに乗って、19:45にホテルに戻った。wi-fiが不安定でほぼ使い物にならないうえに部屋に窓がなく携帯電話の回線も捉まえられない点が非常に不満である。
 早いもので、明日はこの旅の観光の最終日。マルタの他の観光ポイントをいくつか巡り、夕方にバレッタに戻るつもりだ。


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