昨夜は、日記を書いている途中に眠気に耐えられなくなり、23時に寝た。しかし、やはり3時を過ぎると何度か起きてしまう。これもまた「老い」なのだろう。07:30に起床し身支度を整える。今日は、バスで風車で有名なコンスエグラに日帰りするのがメインの予定だ。08:30にホテルを出る。トレドの街並みに人影は少なく、店もほとんど空いていない。気温も22℃ほどで、むしろ爽やかなくらいだ。心地好い散歩を楽しみながら、エスカレーターを降ってバスターミナルへ。バスのチケットもWebサイトで予め買ってあるので、プラットフォーム番号を把握すればよい。地下にプラットフォームがある構造になっているのだが、30番線くらいまであるらしい。少し驚きではある。
定刻通り09:15に出発。少し行くと、トレドの旧市街が高台にあることがよくわかる。道筋は赤茶けた大地とオリーブ畑、ところどころに小さな街がある。強い日差しに照らされた、気だるげな街の風情がよろしい。1時間ほどでコンスエグラに到着した。
バス停の横が観光案内所になっていたので、日本語の地図をもらい、風車のある丘までの道筋も教えてもらった。
という広場に出て、警察の横にある路地を行き、を昇ると風車のある丘の麓に出る。尾根のようになっているところに何基も風車が並んで建っている。雲一つない快晴の陽射しの中、乾いた風に吹かれながら風車を眺めるというのは感傷的ながらも壮観だ。ここまで来て本当に好かった。
尾根伝いに風車を訪ね歩いていく。もっとも、全て観光用に保存されているもので、現役で動いているものは一つもないとのことが、それだけに綺麗に手入れされている。途中には砦のようなものもある。それを過ぎるとさらに風車。風車の一つ一つに名前があるらしい。土産物店になっている風車もある。最後の風車を過ぎると、振り返って風車と砦が並んでいる写真を撮れる撮影ポイントまで設えられている。ここでインスタ映えする自撮りをする人が多い。これもここ数年の旅で様変わりしたことの一つだろう、昔はこんなことはなかった。しばし乾いた暖かい風に吹かれながら、風車と周囲の風景を眺める。ラ・マンチャの大地が広がっている。スマートフォンが便利なだけに、むしろ意識して周囲の風景を五感で感じるようにしなければならない。(・・・・・・・・・・)
12:00になったところで来た道を戻っていく。砦の中にも入れるようだが、何となくパス。15分ほどでスペイン広場に戻った。さて、朝食も食べそびれたので何か食べたいのだが、この村には食べ物を扱っている店が見当たらない! 観光案内所の横に近代的なカフェがあったので入り、エスプレッソとトーストのセット、それに、目についたオムレツを注文した。…って、オムレツは1/4ケーキ相当もあるうえに、これにもパンがついている! パンだらけになってしまった… もっとも、オムレツはジャガイモをベースとしたものでなかなかよろしく、空腹だったこともあり間食した。EUR6.8を支払った。トレドへ戻るバスは13:15発で、こちらのチケットも購入済み。定刻通りバスが来て搭乗。さらばコンスエグラ。帰路はほとんど寝てしまった。14:25にトレドに戻った。
バスターミナルを出ると酷暑に襲われた。アプリによれば既に38℃である。とりあえずエスカレーターでソコトベール広場に戻った。LPが出している散歩コースを辿ってみることにした。主要な観光ポイントを抑えつつ、風情のある路地をいくつも見つけることが出来る。ただ、終点近くのシナゴーグと「エル・グレコの家博物館」のいずれもが休館日だった。昨日のうちに訪れておくべきだった…(
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16時近くなり、いよいよ暑さに耐えられなくなってきたので近くのカフェに入った。ミルク入りのエスプレッソと、トレド名物の菓子マザパンをつかったタルトを注文、EUR5.5を支払った。このマザパンだが、栗まんじゅうのあんをシロップに浸したようなもの、といえばいいだろうか。とにかく甘い。日持ちもしそうにないので、日本への土産には厳しいか… 1時間ほど休んだ。
カフェを出て、トレド名物の金属細工を扱っているという店を目指した。これまでに歩いたことのない路地を行くと、昨日迷って辿り着いた教会前に出た。この近くに店があるはずなのだが、どうやら改装のため臨時にソコトベール広場近くに店を出しているとのこと。そのまま、何となく心惹かれる路地を行くと、いつの間にかメインストリートのスターバックス前に出た。不思議だ… さて、金属細工店で品物を見てみた。美しく惹かれるものがあるのだが、いかんせんお値段が… 実用品でもないし…ということでパス。ここ数年の旅行では土産物にも関心が薄れている。
時刻は18時。さて、今日の夕食だが、今のところ空腹でもない。といって、このまま食べなければ夜に腹が減るだろう。多くの店はまだ夕食を出す時間でもないので、選択肢も乏しい。とりあえず大聖堂に向けて歩いてみるが、例の生ハムサンドイッチくらいしかなさそうだ。途中の食材店に立ち寄ってみると、濃厚なチーズの匂いがするが、別にチーズが大好物というわけでもない。と、トレド産という触れ込みのボンボン菓子の箱詰めを見つけた。これは職場向けの土産になりそうなので、ちと早いが購入した。いったんホテルに戻り、箱詰めを部屋において再度外出。ソコトベール広場まで戻ってみたが、やはり3日連続の生ハムサンドイッチしかなさそうだ。マクドナルドやバーガーキングよりはましだろう… ということでEUR3.5で購入し、齧りながら18:30にホテルに戻った。
明日は、07:25発の列車でいったんマドリードに戻り、30分の乗り継ぎで08:30発の列車でセビリアへ向かう。エスカレーターが7時にならないと動かないので、06:30にホテルを出て荷物を持ちながら階段を歩いて降りて駅へ向かわねばならない。
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