05:30に起床。今日は07:30発の列車でいったんマドリードのプエルタ・デル・アトーチャ駅に戻り、08:30発の列車でセビリアに向かう予定なので、7時過ぎにはトレド駅に着くつもりでこの時刻に起きた。身支度を整えて、06:20にチェックアウト。ホテルを出るとまだ夜明け前で真っ暗、涼しい。街頭に照らされた石畳と路地が神秘的で好い風情だ。人通りもない道筋を往くのも好い。あれほど賑わっていたメインストリートも静かなものだ。ソコトベール広場を後にして、階段を降りる。荷物を持ちながらだとそれなりにつらいが、ダイエットの成果なのか数年前よりはずっと楽になった。往路で潜った門を再び潜り、トレド旧市街を後にした。06:50にトレド駅に到着。この駅もイスラーム風の内装で飾られている。プラットフォームに出ると夜明け前の暁が美しい。旅情というものだ。(
・・・)
07:00, 手荷物検査が始まり搭乗できるようになった。ところで、RENFEのサイトで購入したこの切符、座席番号が 036 となっているのだが、実際の座席番号は 01A, 01B, …のようになっていてこの座席が何処だかわからない。まぁ約30分の旅程だし、適当なところに座っておくことにした。07:25に発車、さらばトレド。
ほぼ定刻の07:55にマドリードに到着。ここから30分で乗り継がねばならぬ。プラットフォームのエレベーターで上の階に行けばスムーズかと思ったのだが、全然違うところに出てしまった。急いで出口のほうに向かうと、左手に Departure があった。ここで手荷物検査を通すと、セビリア行きの列車の出るプラットフォームに出られた。終わってみればわずか5分だ。カフェでクロワッサン・カフェオレ・オレンジジュースの朝食を摂ると、既にセビリア行きの列車の出るプラットフォーム前には行列が出来ていた。ここで切符のチェックを受けて、エスカレーターで降ると車輛が待っている。08:30に発車。
朝が早かったので軽く眠りながら過ごす。やはり空調が寒いのでシャツを羽織る。ほぼ定刻の11:15にセビリア駅に到着。プラットフォームに出てもさほど暑さは感じないが、どうせ14時頃から酷暑になるのだろう。駅を出て、バス停から32番のバスに乗り、終点の広場で降りた。ここから10分ほど歩くと予約しておいたホテルに辿り着けるはずだ。この辺りは狭い路地の旧市街になっていて、Google Mapがないと迷っていただろう。スマートフォンと現地SIM万歳。12:00にホテルにチェックイン。チェックインした客にシャンパンのサービスをしているが、飲めない人はレモン水というのはちと差が大きいのではないか。荷物を置いて観光を開始。
セビリアの見どころはカテドラルとヒラルダの塔、その真向いのアルカサル、周囲の旧市街とまとまっているらしく、歩いて観光するにはうってつけだろう。カテドラルを目指して歩き始めると、通りが歩行者天国になっていた。古い建物をリニューアルして観光客向けの店になっているようだ。(
・・) 10分ほどで大きな広場に出た。さて、この周囲にはBARが多い。これらの店ではタパスという小皿料理を出している。昼食にちょうど好さそうに思えたので、近くにあった "Taberna El Papelon" に入り、写真が出ていたパエリアと、何か野菜のものを訊ねたら推薦された Tortilla de Papas を注文した。いわゆるトルティーヤが出てくるのかと思ったが、スペイン風オムレツだった。どちらもそこそこの味。EUR8.1を支払った。この店に限らず、ほとんどの店でカード支払いのハンディターミナルがあり、現金を使う必要がない。キャッシュレスなんてこれでいいではないか。
店を出て、さらに10分ほど歩くとカテドラルに出た。時刻は13:30, かなり暑くなっている。カテドラルの左手には高く聳える。イスラーム風の装飾が目を引く。周囲を半周ほど巡ると入り口だが長蛇の列。このカテドラルのチケットも公式サイトで買ってあるのだが、入場時刻は14:00となっている。入り方だけでも把握しておこうと近くの係員に訊ねたところ、そのまま列の横をすり抜けて入場してかまわないとのことなので、有り難く入場。
さて、このカテドラルだが…とにかく大きい! 面積も高さもスケールがでかすぎて圧倒される。見どころの一つはかのコロンブスの墓。4人の王の像に棺を担がれているのだそうな。祭壇も聖歌隊席も、トレドの大聖堂のものよりもさらにスケールが大きい。建物の中を歩いているはずなのにかなりの距離を歩いている。彫刻・絵画・宝物などが溢れんばかりなのだが、このスケールの大きさに圧倒されて今一つピンとこない。いや、どれも美しいのですけどね…(・・・・・・・・・)
ヒラルダの塔に昇ることもできる。らせん状の勾配をひたすら昇っていくだけだ。30回以上の折り返しを経てようやく展望スペースに着いた。ここも人が溢れかえっていて、なかなか外を見ることが出来ない。高いところからを見ることが出来るのだが、そもそもまだこの街をまだ把握していないので特に思い入れることもなかった。
再び勾配を降り、カテドラル内に戻って、祭壇前のベンチでうたた寝した。薄暗くて心地好かった。さて、天井の装飾も美しいのだが、それを利用して大きな鏡を置き、天井の装飾を背景に「自撮り」出来るようにしている。何処よりもここの行列が長いのが面白かった。
最後に、カテドラルの中庭に出た。オレンジの木が植えられた庭園だ。ここから見上げるは美しい。昇るよりも外から眺めるべきものなのかもしれない。15:30にカテドラルを後にした。
この近くにある、ユダヤ人街だったというサンタ・クルス街に行った。ここの路地は迷路のように入り組んでいて、カフェやBARなどが軒を連ねていてなかなか面白い。プラハの旧市街を思い出した。街角を曲がるたびにどんな風景に出逢えるかと考えながら歩くだけで楽しい。…暑いことを除けば。何となく見つけたBARに入り、エスプレッソとアンダルシア風の何とかいデザートを注文。ピスタチオやベリーをパイ生地で包んだような4種類の小さな菓子が盛り付けられたものだった。味はともかく、店員の態度があまりよろしくない。EUR8.1はちと高くついた。
18時近くになり、空腹を覚える。さすがにもう生ハムサンドイッチは見たくない。この街なら早い時間でもタパスで夕食を摂れるので、"BAR Estrella" に入り、まずは今日のタパスを注文。鶏肉のローストにマッシュルームのソースをかけまわしフレンチフライをつけたもので、これは美味しい。追加で野菜のムサカとイベリコ豚をつかった料理を追加で注文。ムサカは要するに温野菜で、久しぶりに野菜を摂れて美味しい。イベリコ豚を使った料理はシチューのような煮込みで、これはややくどかった。EUR13なら悪くない。
18:30を過ぎているが、日没が21時過ぎなのでまだまだ明るい。明後日のグラナダ行きのバスが出るバスターミナルを把握しておきたいので、いったん最初に駅からのバスを降りた広場まで戻り、そのままバスターミナルを目指して歩く。ほぼ一本道なのでわかりやすいのだが、歩道が狭いので注意が必要ではある。広場からバスターミナルまで15分ほどだった。これで今日の観光を手仕舞いすることとし、19:30にホテルに戻った。
明日は、セビリアのもう一つの見どころであるアルカサルを訪れる。「アルハンブラ宮殿の妹」などといわれているらしい。ここも公式サイトでチケットを購入済みで、10:00と指定されているので、ゆるりとホテルの朝食を摂ってから向かうつもりだ。
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