Telč

 またも5時過ぎに目が覚めてしまったが、今朝はとにかくゆっくり寝ると決めていたので、07:30にようやく起きた。今日は一日中雨が降りそうだし、テルチの広場も一通り楽しんだので、チェックアウトをなるべく遅くしようとした。08:30に朝食を摂るために部屋を出ると昨日のおっさん2人組と会った。イングランドから来たのだそうな。「明日は晴れるはずだよ」と、天気予報アプリとは違うことをいう。そうであってほしいものだ。09:30にホテルの主人が来て「出かけるからチェックアウトしてくれないか?」というのでチェックアウト。荷物の預かりを頼むと、そのまま鍵を貸してくれた。荷物を取ってから施錠して隣のカフェの女性に渡せばいいそうな。これなら間違いがない。


 しとしとと雨が降っているが、強い雨ではなく、風もないのがまだしも救い。人も少ないので静か。城の裏手に池を配した庭園があり、ここから池に映る建物を眺めるのがとても良い。雨音と足音しか聞こえない静寂、これはこれでよかったかも。私の感覚としては傘が必要なのだが、半分くらいの人が傘をさしていない。時々ほぼ降り止むこともある。このまま土砂降りになりませんように。(


 昼食をどうしようかと思うが、そもそも店が少ない。レストランで重い料理を食べる気にはなれないし、ピザという気分でもない。結局、宿に併設しているカフェでハムのオープンサンド・タルト・カプチーノを頼んだ。雨が強くなってきたのでしばらく居座る。131コルナを支払い、13時過ぎにカフェを出て最後の一回り。雨がほぼ止んだ。13:30頃にホテルの前に戻ったところで、予定より早いが雨が止んでいるうちにバス停に行くことにした。部屋の鍵を閉めて、荷物を背負い、中扉と玄関の扉を閉めて鍵を返した。13:40に広場を後にした。(

 ちょうど学校が終わる時刻なのか子どもが多い。雨が止んでいるのは有り難い。13:55に駅の隣にあるバス停に着いた。ここで45分のバス待ち、駅の待合室に入ることにした。バスの出発予定の掲示板に乗車するバスの番号とプラットフォームが表示されていて一安心。ここは暖かいし、トイレも使える。


 14:40にUNITED BUS 320916が到着し、乗車券をスキャンしてもらい無事に乗車できた。しかし、運転手がエンジンを切って何処かに行ってしまった。また雨が降り出した。ただの休憩だったのか14:53にチェスケー・ブジェヨヴィツェへ出発。バスの中は暖かくて心地よく、車窓の風景を見たいと思っていたもののつい眠ってしまった。15:30頃に目が覚め、後は車窓の風景を楽しんだ。美しい小さな街や村が現れては過ぎていく。こんなところで落ち着いた生活を送るのも良いだろう…などと思うのは年を取ったせいだ。
 16:45にチェスケー・ブジェヨヴィツェのバスターミナルに到着した。そのまま、このバスターミナルから、予めチケットを買ってある17:20に出発するバスに乗ればいいはずなのでのんびり構えていた。電子チケットに表示されている3番プラットフォームにはまたバスがいないが、隣の2番プラットフォームに510番と表示されたバスがいて、これもチェスキー・クルムロフに行くようだ。念のためトイレに行き、ふとアプリを見ると、乗車予定のバスが30分遅れと表示されている! 慌てて510番バスに乗り、17:00に出発した。その後で買った電子チケットをキャンセル、これで返金されるはずだ。510番バスの切符代35コルナもカードのタッチ決済でさっと支払えてしまう。路線バスなのでいくつかの停留所に停車するため少々時間がかかったが、17:50にチェスキー・クルムロフのバスターミナルに到着した。


 Googleマップにしたがって旧市街に向かって歩き始める。橋を渡るといきなり美しい街並みが現れた。高台には

チェスキークルムロフ城
がそびえている。あちこち歩き回りたいが、まずは宿に入ってこの荷物を下さなければ。しかし、道が入り組んでいてなかなか辿り着けない。ようやく、18:10に予約したPenzion Hana Sladovaを見つけた。さて、このペンションには常駐のスタッフはおらず、教えられたパスコードで建物と部屋に入るというスタイルらしい。少々不安だったが建物の扉は無事に開いた。土間ともリビングとも言えない部屋になっている。その左手に、割り当てられた1号室があった。ここも教えられたパスコードで無事に入ることができた。このパスコードは滞在期間中有効なのだそうな。物理の鍵がないというのは少々不安ではある。
 荷物を置いて早速外出。すぐに広場に出た。美しい建物に囲まれた広場はヨーロッパの観光の醍醐味だ。この町も路地が入り組んでいて、どちらを向いてもとても楽しい。本当に来てよかった。(
) さて、夕食をどうするか考えていると、古い外観で混んでいる
"Hospoda Na Louži"
に何となく惹かれたので入ってみた。メニューを見ると、
ローストポークとクネドリーキにザワークラウト
というチェコ料理の看板のような一皿があったので、それとコーラを注文した。ただし、この店ではカードは使えず、現金払いのみだそうな。注文して5分もたたずに料理が運ばれてきた。ローストポークはほろほろと崩れるような柔らかい肉でとても美味しい。クネドリーキにソースを染み込ませて食べるのも久しぶりだ。ザワーククラウドも口中をさっぱりとしてくれる。チップ込みで270コルナを支払った。料理も雰囲気も大いに気に入った。もう一度行くのもいいな。
を出るとすっかり夜、この街もオレンジの街灯が妖しい美しさ。ふらふら歩き回ってしまう。20:30に部屋に戻った。(

 明日は一日チェスキー・クルムロフを観光する。どうか天気が良くなりますように。
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