Praha

 昨夜は22:30に寝てしまい、二度ほど目が覚めたものの06:15まで快適に眠ることができた。身支度と荷造りを進めた。帰国に備えて、アプリで検疫手続事前登録を進め、審査待ちまで無事に完了。問題ありませんように。30分ほどで審査が完了したという通知があり、アプリの画面が緑になっていて、問題なく入国出来るようになった。これで大いに安心できる。プラハでPCR検査を受ける必要もない。さらに青に変わったので、もう問題はなかろう。
 08:45にチェックアウトし、バスターミナルへ歩き出す。今朝は寒い。ありったけの上着を着ておいてよかった。いい街だったなぁ。09:05にバスターミナルに到着。暖房が有り難いが、また乗車予定のバスだけプラットフォームが表示されていない…と思ったら、早速出発が6分遅れると電子チケットが通知してきた。また雨が降り出したようだ。すぐに止んだが、早めにバスターミナルに着いておいてよかった。窓口で訊いてみると4番プラットフォームとのこと。09:30にトイレに行きバスを待つ。
 09:40にバスが来た。電子チケットのQRコードを運転士のスマートフォンで読み込むだけで乗車出来た。車体中央の階段横にトイレがあるので安心できる。ほぼ満席だが、階段すぐ後ろの席を取っておいたので心理的に圧迫感が少ない。09:49に出発、これから約3時間のバス旅だ。さらばチェスキー・クルムロフ。日が差してきた。車内ではマスクを着けているが、これも私だけだ。10:20にチェスケー・ブジェヨビツェに到着。隣の人はここで降り、誰も座らなかったので広く使える幸運。11:13にターボルに到着。ここでも隣に誰も来ない幸運が続いてくれた。プラハまで約40kmというところで急に雨が降り出した。チェコの天気は変わりやすいのだろうか? 12:28にプラハ郊外のバス停に到着。ここで半分くらいの乗客が降りた。12:55に、プラハ・フローレンツバスターミナルに到着した。国内外の各地へとバスが出ているが、何とキーウ行きのバスも出ているようだ。


 ここから地下鉄てI.P.Pavlova駅へ。今回の旅では初の地下鉄だ。明るい真新しい車輌で驚く。駅から10分弱で予約したArchibald Cityに着いた。まだチェックインできないので、いったん荷物を預けて昼食を取りにいく。10分弱歩いてデリカテッセンでハムの小さいバケット、コールドリゾット、コーヒーを摂った。111コルナを支払った。あまりおいしくはなかった。
 いったんホテルに戻りチェックイン。フロントは24時間開いていて、部屋の鍵はカード式というお馴染みのスタイル。部屋にはバスタブもある! 荷物を置いて、晴れているうちに再び外出する。20分ほど歩いて旧市街広場に着いた…というか、戻って来たという感覚。広場も天文時計の前も観光客で大混雑している。何度見ても溜め息しか出ない美しさだ。カレル橋に向かって歩き、途中のチョコレート屋でいくつか購入。ここでチェスキー・クルムロフ城のツアーで一緒だったというおばさんに話しかけられた。グアムから来たのだそうな。(


 カレル橋は今日もたくさんの人が歩いている。川を渡る風が少し冷たく感じられる。そのままマラー・ストラナへ入り、プラハ城への階段を登って、また階段を降りる。この階段、23年前に来た時にも降りて、街並みの美しさに驚いた記憶がある。(
) 途中に
バンクシーのサインが入った絵
があったが、本物ですかね? プラハ発のフライトの搭乗時間まで48時間を切り、エミレーツ航空のアプリがチェックインを知らせてきたので手続きしておいた。
 是非とも行ってみたかった老舗のカフェ "Café Savoy" で早めの夕食を摂ることにした。20分ほど歩き、17時前に店に着いたが、予約がないので45分しかいられないという。デザートは諦めて、
鴨のロースト
とエスプレッソを注文した。
アール・ヌーヴォーの内装
が美しく上品だが、お高く取りすましているわけでもないというのがとてもよい。店員さんもきちんとした衣装を身に着けている。15分ほどで料理が運ばれてきた。骨つきの鴨肉は適度に脂が乗っていて、柔らかくとても美味しい。おそらく葡萄などの果実を使ったソースもよく合っていた。付け合わせの紫キャベツも酸味控えめでよい。クネドリーキも美味しい。538コルナを支払った。


 今夜は旧市街の夜景を彷徨いたい。まだ時間があるので、また20分ほど歩く。(

)  "Café Louvre" に入った。ここも老舗のカフェで、カフカやアインシュタインも通ったというのがポイントらしく、アインシュタインをあしらったグッズなども売っていた。また、今でもビリヤードを遊べるらしい。ピンクを基調にした
内装
がかわいらしくもあり、それでいて上品でもある。エスプレッソと
LOUVRE CHEESECAKE
を注文した。旅行中はダイエットなんか忘れることにしている。チーズケーキは濃すぎることもなくスッと食べられる。小さな桃が入っているのもよい。138コルナを支払い、18:45に店を出た。
 またも旧市街広場に行く。19時に近いので、天文時計の前は正時のカラクリを見るために大混雑している。暮れなずむ旧市街広場の風景をぼーっと眺める。結局雨は降らず、さほど冷え込んでいないのも幸いだ。(

 さて日が暮れたので、プラハのもう一つの楽しみである旧市街の夜景を楽しむことにしよう。まずは暗くなるのを待つとともに、ライトアップされたプラハ城を見るためにカレル橋へ。この通りは大混雑していて、酔っ払いや流しの歌声も喧しく、神秘の美しさどころではない。カレル橋の手前でラ
イトアップされたプラハ城
を眺めた。明るすぎないところがたまらなくよい。道を引き返して、途中から路地に入り込んだ。この辺りは店も人通りも少ないのでまだまだプラハの夜の神秘を楽しめる。ただ、少し行くとすぐに飲み屋やレストランが現れるので、さすがに23年前の感動には及ばないが、それでも十分に暗い路地の神秘を楽しむことができた。不謹慎な思いではあるが、COVID-19のパンデミックの頃はどうだったろうか…(


 20分ほど歩いて、20:30にホテルに戻った。テレビをつけると、BBCでエリザベス女王の棺に参列する模様を中継していた。まさかこれをプラハで見ることになろうとは夢にも思わなかった。バスタブに湯を溜めて浸かるとほっとする。ただ、毎日10kmほども歩いているがそれほどの疲れもないし、足の痛みなどもない。
 明日はこの旅における観光の最終日。何の予定も組んでいない。天気次第だが、屋内で楽しめるところに行ったり、ことの次第によってはホテルに戻ってもいいかもしれない。旅のプランを組んだ後、予約したフライトやホテル、交通手段、観光ポイントのチケットなどを印刷した紙の束を持っていて、プランを消化するとその紙を捨てている。旅が進むにつれ、この紙の束が薄くなっていく。残っているのは、空港までのバスのチケットとエミレーツ航空のチケットだけだ。


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