昨夜は眠気を我慢出来ず22時に寝てしまった。3時頃からは1時間ごとに目が覚めたがまた眠ることが出来て、07:30までゆっくり寝た。このホテルはいいところなのだが、外の音が入ってしまうのだけが煩わしい。身支度を整えて8時に朝食を摂る。隣の洒落たキッチンで、パン・ベーコン・スクランブルエッグ・ハム・チーズ・ヨーグルト・オレンジジュース・コーヒーという、いかにも旅行中という朝食。これで10ユーロかかるのだから、物価が高くなったのか、日本の物価と円が安すぎるのか。気温は20℃を下回っていて半袖だと少し肌寒い。ポルトガルは暑いという先入観だったのだが。
9時過ぎに観光を開始。長袖シャツの前を閉める。まずは、新市街にあるレロ書店に向かう。ここは、「ハリー・ポッター」シリーズの図書館のモデルにもなったといわれる内装が有名で、10時に入るためのチケットを既に買ってある。工事などで回り道を強いられつつ09:30に着いてみると、既に10時入場予定の人が並んでいたので、そのまま並んだ。陽が出てくると暑くなるので服装の調節が難しい。10時に入店したが、狭い店内は既に大混雑。内装はファンタジックで美しいが、この人混みではそうした雰囲気も大きく損なわれてしまう。夜間に一人で入ってみたかった。売っている本もこの書店向けにデザインした有名な本が並んでいるだけだ。「ハリー・ポッター」シリーズも売っているが、こちらは普通の装丁だった。土産に何か買おうかとも思ったけど、ピンとくるものがなかったのでそのまま出た。(
・・・)
高い塔などを見ながら新市街を散策。この辺りは他のヨーロッパの街並みとよく似ている。外壁にアズレージョを飾っているカルモ教会の中を観光した。(・・)
街並みをぶらぶら歩く。古い建物と現代の建物が混ざっていて、狭い道を車と歩行者がせめぎ合っている。11:30に近くなったので、ビファーナという豚肉サンドで高名な "Conga" という店に行ってみたが、今日は休みとのこと。そのままボリャン市場に向かった。市場といえば、例えば台南の水仙宮市場のような雰囲気を期待してしまうもので、ここなら何か食べられるかと思ったが、すぐに食べられるものと言えばサンドイッチやスイーツ、それにワインやビールばかりだ。市場そのものも妙に小綺麗で、「市場」の雰囲気とは少し違う気がしたので、何も食べずに出てしまった。この近くに強豪FC Portoのショップがあるので、バッジを買った。昔はレプリカのユニフォームやTシャツを買ったものだが、すっかり高くなってしまい手を出しづらい。
昼飯をどうしようか考えていると、ここから昨夜行った "Cafe Sagres" まで徒歩10分ほどということに気づいたので再訪することに。昨日とは違うおっさんとおばさんが店番していたが、こちらもとても陽気で親切な人だ。日替わり定食で、薄切りステーキ・フライドポテト・ライス・コーラの
を食べた。薄切りステーキは昨夜と同じもののようで、固く、塩味のシンプルなものだ。ライスが意外に美味しい。特別に美味しいというわけではないが、いつも行っている定食屋のような雰囲気がなんだか楽しい。周囲のお客さんもいい人たちで、もちろん言葉が通じるわけもないが、「これ食ったら美味いぞ」とか言っているような気がする。エスプレッソをつけて7.8ユーロを支払った。いったんホテルに戻り少し休んだ。ポルトの街は意外に小さい。
先程歩いた歩行者天国のを歩く。レロ書店と同じく「ハリー・ポッター」絡みで有名なマジェスティック・カフェも大混雑なので早々に諦めた。"Forca Portugal" というスポーツショップに入ってみると、クリスティアーノ・ロナウドだらけ。やはり英雄なのだなぁ。アズレージョが美しいアルマス大聖堂(・・)を眺めた後、旧市街に向かうことにして、バスに乗った。きつい坂道もバスなら楽々だ。終点で降りると、朝に訪れたのところだった。ここから旧市街を降り始めた。(・・・・・)
降り切ったところにポルサ宮殿がある。内部を観光するためにチケット売り場に並んだ。30分も並んでようやく売り場に着いて表示をみると、時間を指定されたツアーにも参加する方式ということがわかった。英語で参加できる次の回である16:15のチケットを買い、いったん離れた。何となく胃もたれがする。肉の食べすぎだろうか?
この近くのもう一つの見どころである
を訪れた。教会の中はびっしりと彫刻で埋め尽くされ、しかも金を塗ってあるようでとても豪華な美しさだ。残念ながら撮影禁止なので、ただ茫然と見るのみ。博物館には宝物や彫刻などが展示されているが、やはり教会そのものが一番の見どころである。
16時に近くなったのでポルサ宮殿に戻り、ツアーの開始を待つ。ツアーでは、いくつかの部屋を案内してくれる。それぞれ趣向の異なる内装が美しい。英語での説明はポルトガルの大統領?がどうこう言っていて、あまりよくわからない。クライマックスはアラブ風の内装の部屋で、まさに豪華絢爛、まばゆいばかり。これは訪れた甲斐があった。(・・・・・・・)
ツアーが終わって17時、まだ胃もたれが除れない。川沿いのリベリア広場は今日も観光客に埋め尽くされている。今日は
の低い方を渡って対岸へ。対岸はポートワインが観光の中心なのであまり面白くないかと思っていたが、まず川を挟んだ街並みの景色が素晴らしい。お店ももちろんポートワイン中心なのだが、他にもいろいろあるし、陽射しも雰囲気も明るい。フードコートもあった。旧市街にこだわらず、こちらなら食べる店も難なく見つけられたかもしれない。まぁ、"Cafe Sagres" のおっさんや客が面白かったからいいかな。2ユーロでオレンジジュースを買って一休み。
Googleマップで調べると、この近くの停留所から15分ほどでサンベント駅まで戻れることがわかった。周囲をしばし散策する。陸の方は、古いワインの醸造所と民家の街並みとなっていて、ワインバーなどもある。ただ、やはり陽射しの明るい川沿いを歩いていたい気分だ。魚の缶詰をたくさん扱っている店もある。缶の装丁がとてもおしゃれなのが意外だった。もちろん、ポートワインの試飲つき醸造見学もあちこちにある。海外旅行をするたびに、酒を飲めないことが悔しく思える。食べ物の露店もたくさんある。(・・・・・・)
18時になったので夕食をどうしようか考える。昨日ホテルの近くで見つけたモロッコ料理店の野菜クスクスも美味そうだったが、戻ってみて万が一食べられないと「詰み」である。先ほどのフードコートにベジタリアン料理店があったので、そこのビュッフェで食べることにした。クスクスや豆の煮物、サラダ、ピザなどを皿いっぱいに取り、レモネードをつけて14.50ユーロを支払った。野菜の甘みがとても美味しい。胃もたれも少し軽くなってきたので、ちょうどいい夕食だった。
時計を見るとちょうど19時。Googleマップでサンベント駅に戻るバスの時間を調べると、4分後に出発予定で、その後は19:45まで待たなければならないらしい。慌ててバス停に向かうと、すぐにバスが来た。バスならば急な登りも楽々…なのだが、カーブも下りもあり、しかも結構なスピードを出すのでかなり揺れる。しっかりと両手で掴まっていないと危ない。ドン・ルイス一世橋を渡り、また登り始める。約20分ほどでサンベント駅まで戻ることができた。今日は Andante カードが役に立った。
ポルトの名残に、ポルト大聖堂前の広場から遠景を眺める。いろいろな面が狭いエリアに凝縮されている、面白い街だった。19:45にホテルに戻った。
明日は、08:45にカンパニャン駅を出るバスでコインブラへ向かう。そのためには、余裕を見て07:45までにはサンベント駅を出る列車に乗っておきたいので、07:15にはチェックアウトする必要がある。つまり、早寝早起きだ。
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