Lisboa

 昨夜は23:30過ぎに眠った。3時過ぎに目を覚ますとまだ外がうるさい。復路のフライトのチェックインが可能になったのでチェックインを完了。ついでに座席を往路と同じトイレ近くの通路側に変更できた。
 06:45に起床。今日がこの旅の実質的な最終日となる。07:40に外出。まずは09:30にジェローニモス修道院に入場するためのチケットを買ってあるので、カイス・ソドレまで歩き、そこからバスに乗り、08:40に到着した。この近くに、エッグタルト発祥の店として有名な

"Pastéis de Belém"
があるので行ってみる。朝早いのですぐに座ることができた。テーブルがたくさんある大型店だ。メニューもQRコードを自身のスマートフォンで読み込んで開く。ハムとチーズのトーストサンド・オレンジジュースに、名物のエッグタルトとエスプレッソを注文した。エッグタルトは横浜などあちこちで何度も食べているが、ここをはじめポルトガルではパイ生地を使うので、サクサクした食感を楽しめるが手に油がつく。9.1ユーロを支払った。
 まだ30分あるというのに修道院(
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)前には既に行列ができているので並ぶ。09:30に入場した。大きな回廊と中庭が見どころだ。回廊の壁や柱にはびっしりと装飾が施されている。もちろん美しいのだけど、例えばアルハンブラ宮殿などと比較してしまうと、やや地味な印象も否めない。いくつかの部屋を過ぎ、回廊を巡っているうちに30分ほどでいつの間にか出口へ。拍子抜けの感が否めなかった。(
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) 外には別の行列も出来ていて、こちらは祭壇の間に入るための行列らしい。次回は10:30とのことでまた並ぶ。やはりこちらは無料だった。彫刻だけでなく、絵画やステンドグラスが美しい。(
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) 昔のポルトガルは凄かったのだなぁ。
 少し歩いて
「発見のモニュメント」
へ。かつてここから旅立ち世界を「発見」したことを記念しているのだろう。「発見」された側としては少し複雑な心境だが、それでも新世界へ旅立たんとする男たちの姿は心をくすぐる。さらに15分程歩いて
ベレンの塔
へ。ここも大航海時代を今に伝える建物だ。中に入る行列は既に長いので諦め、外から眺めるだけにした。「発見のモニュメント」とベレンの塔を眺めているうちにまた旅に出たくなってきた。今回の旅はまもなく終わるだろうが、また旅に出たいものだ。「発見のモニュメント」の近くには世界地図を模したモザイクがあり、ポルトガルが到着した年が記されている。
日本
もあり、1541年だそうな。じっとみていると何人かに「日本人か?」と訊ねられた。


 12時になり、昼食を摂るために30分ほどかけてバスでコメルシオ広場に行き、昨日訪れた

"Casa Martinho da Arcada"
に行った。今日は昼食を摂れるとのことで、店内に通してもらった。派手さはなく、落ち着いた品格ある
内装
だ。きちんと正装したじいさんたちが給仕してくれるのもうれしい。スープとアレンテージョ風豚肉料理、それにパンと水を注文した。スープは野菜などを裏漉ししたもののようで、ほんのり酸味が美味しい。メインは豚肉とアサリをニンニクなどで調理したもので、不思議な取り合わせだがこれも美味しい。エスプレッソをつけて29.25ユーロを支払った。本当にいい店だった。
 時刻は13:30となり、あとは街をぶらぶらするだけだ。バスでグラサ地区に行き、路面電車の線路に沿って歩く。 狭い道は車とバス、それに観光客を乗せる電動トゥクトゥクで溢れかえっている。(
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) 降り切ったところからアウグスト大通りに入り、同じく昨日も訪れた "Confeitaria Nacional" でオレンジカップケーキとアメリカンで一休み。15:30にカフェを出て、その近くにある昨日とは別の店で追加の土産を買った。アートショップなどにも入ってみたが、いい出会いはなかった。ルイス・デ・カモンイス広場のベンチで風に吹かれながらうたた寝する。旅行中、公園のベンチでのうたた寝ほどに心地よいものはない。出発前はあれこれと計画を立てるのが楽しいのだが、旅行中は立てた計画の半分くらいは捨ててしまい、何もせずに過ごしているのが一番楽しい。


 17:20になったので、そろそろ締めなければならない。夕食を摂ろうかと Time Out Market に行ってみたが何処の店にも惹かれなかったので、一昨日訪れた "Café A Brasileira" に行き、締めの夕食として野菜のクスクスとレモネードを選んだ。クスクスにはソラマメなどが入っていて美味しかった。昼が肉料理だったのでこれで正解だった。締めにエスプレッソを一杯。十分に満足して、18:30に店を出た。
 ホテルまでの坂を登る。今回の旅の間、幾つの坂を登り、降りただろうか。恐らくこれが最後の登りかと思うと感無量ではある。登り切ったところにある

ケーブルカー
と、展望台から
リスボンの景色
に別れを告げて、19:00にホテルに戻った。
 明朝は、05:30にアプリで予約したタクシーが来てくれるはずである。6時には空港に着いて、08:50発のアブダビ行きEY64で帰国の途につく。

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