İstanbul

 昨夜は23:30に眠りについたが、02:30頃から断続的に目が覚めてしまう。06:30に起床した。着替えて7階のテラスに行ってみると、建物の隙間からスルタンアフメットジャーミィや海が見える。朝の風も心地好く、旅に出ているという実感を味わえる素晴らしいひとときだった。(

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) 08:00に、いかにもこのクラスのホテルが出す朝食を摂った。フロントに行ってクーラーのリモコンの電池を替えてくれるよう頼むと、リモコンの使い方を誤っていたようで、問題なく温度調節ができるようになった。
 08:45に観光を開始。まずは09:30で予約してあるトプカプ宮殿へ向かう。10分足らずで門の横にあるカフェに着き、中のカウンターでチケットを受け取った。ガイドらしき人に連れられて集団でトプカプ宮殿に入場し、そのままセキュリティチェックを受けて、ハレムに入場したところで解散。後は自由に歩き回れる。(
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 ハレムはオスマン朝のスルタンのプライベート空間だったそうな。部屋も廊下もタイル装飾でとても美しいのだが、狭くて外も見えず、囚われている感も否めない。イスラームの教えにしたがい人物や動物は描かれていないが、ここではイランやモロッコ、アルハンブラなどで目にした幾何学模様ではなく、チューリップなどの植物がよく描かれている。(
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) スルタンの母親の部屋には、珍しく外の風景が描かれている。外に出られないせめてもの慰めだろうか。(
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) そしてムラトIII世の部屋、本当に美しかった。西欧風とはまた異なる美しさだ。(
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) その横には赤い色が美しいタイル細工があった。イズニックタイルというもので現在では再現できないそうな。(
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) ステンドグラスが美しい部屋もある。イスラーム風のステンドグラスというのも美しいものだ。(
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) この後もハレムの中を見て外に出た。素晴らしいひとときで、ここに来た甲斐があった。
 外に出たところは第三の中庭と呼ばれるエリアだ。ここからもたくさんの建物を見て回った。クルアーンの朗唱が行われていた部屋で、その美しい声にしばし聴き入る。階段を降りたところにある第四の中庭、ここのバグダッド・パビリオンも綺麗だった。螺鈿細工を使っているような気がした。(
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) 何故か西洋風に見える部屋もあった。とにかく見どころだらけだ。海を眺めることのできるエリアもあり、ここでは開放的な気分を味わえた。(
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) 約3時間をかけて見て周り、宮殿を後にした。この時点でiPhoneのバッテリーが40%を切っていたのでモバイルバッテリーで充電する。もう寿命なのだろうが、この旅の間はモバイルバッテリーで何とかせねばならぬ。

 昼食を摂る頃合なので、何かの記事で見かけてチェックしておいた、この近くにある "KÖSK KEBAP" で

ガーリックケバブ
を食べた。ヨーグルトがかけてあって酸味があり、爽やかで食べやすく美味しい。付け合わせのは野菜も酸味が効いていてよい。コーラをつけて500TLを支払った。ただ、少し胃もたれのような感覚を覚えたので胃腸薬を飲んだ。
 店を出てグランドバザールへ向かった。繁華街を15分も歩くと、グランドバザールの
入り口
に着いた。広大でごちゃごちゃなアーケード商店街という趣きだ。ふらふらと漂うだけで面白い。本当に色々なものが売られているが、倒産するようなことはないのだろうか。こんなところで小さな店を切り盛りできる器量があればなぁ。
昔の隊商宿
のようなところもあった。(
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 ここからもう一つのバザールであるエジプシャン・バザールへ向かう。15分ほどで着くと、スパイスの香りが鼻につく。ここも面白い。(
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) この近くにあるリュステム・パシャ・ジャーミィに入った。こじんまりとした空間で、ここはイズニックタイルで有名だが、白と青の調和もまた安らぐ。20分ほど休んだ。(
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 近くにある旧市街の港であるエミノニュに行くと、15:20発のユスキュダル行きがまもなく出るというので乗船した。船が走り出すと海風が心地好い。(

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) 30分ほどでユスキュダルに着いた。つまり、アジアに戻って来たわけだ。ついでにミフリマー・スルタン・ジャーミィを訪れた。ここは、よりいっそう白を基調に様々な色を使い、爽やかな感覚さえ覚える美しさだ。中で子どもたちが走り回っているのもよい。(
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 16:35発の船に乗り、今度は新市街側のカラキョイで降りた。ここからガラタ橋を歩いて渡り、旧市街へ戻る。橋の下は名物のサバサンドを売る店だらけで、焼き魚の匂いが香ばしい。橋の上は風が吹いて気持ちいいし、道幅も余裕があって安心だ。旧市街へ戻り、かつてのオリエントエクスプレスの駅だったシルケジ駅に向かった。このあたりの街並みはヨーロッパを思い出させる。ただ、あちこちでパレスチナの旗を見かける。一昨年に訪れたプラハではウクライナの旗をよく見かけたものだが、ここイスタンブールはパレスチナと連帯している。
 10分ほどでシルケジ駅に着いたが、何ということもない小さな駅だ。隅の方にかつての駅の遺構があるが、何だかボロいだけに見える。それでもこの一角に
カフェ
があるので、休憩を兼ねて入り、ピスタチオのアイスクリームとトルココーヒーを注文した。ごく普通だが、それでもかつてのオリエントエクスプレスに想いをはせながらのコーヒーはよいものだ。アイスクリームは見かけほどの量ではなく、すっと食べ終えることができた。昨年訪れたサンベント駅を思い出しながら休んだ。

 18時にカフェを出て、トラムでスルタンアフメットに戻り、そのままスルタンアフメットジャーミィに行った。内部は巨大な空間となっていて、美しいだけでなく思いのままに休むこともできる。思い切って寝転んでみると、これがえもいわれぬ心地よさ。イスタンブールでは、公園ではなくジャーミィで昼寝しようかな。ドームがいくつも重なるようにして高みへと昇っていく様はまるで天国に導かれるようだ。草花や幾何学模様、クルアーンの聖語などの装飾を見ていると幻惑されるような感覚を覚える。ここでは各国語に翻訳したクルアーンやイスラーム教の解説パンフレットを配っていて、日本語版をいただいた。(

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 19:15に外に出ると、夕暮れが近づいていた。このまま日没を待つことにした。20時を過ぎるとアザーンの詠唱が始まった。夕闇が濃くなる中でのアザーンは本当に美しい。(
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) さて、胃もたれが相変わらず取れないので、夕食は取り止めてホテルに戻ることにする。アヤソフィアには「ラー・イラーハ・イッラッラー」という電飾までかかっている。宗教施設に戻ったばかりなので、気合を入れているのだろうか。歩いていると、招き猫のTシャツを着たおっさんにつかまってしまった。日本が好きだとか、日本に彼女がいるとかいって、結局は自分の店に連れこもうとする。見え透いているのだが、うまく逃げられない自分も情けない。22年前にイランで同じような目にあったのになぁ。ただ、夜だったせいか、店で名刺を渡されて明日来てほしい、というだけで済んだ。明日からまたつかまらないようにしないと。20:40にホテルに戻った。
 明日は、朝イチでアヤソフィアを、14時にドルマバフチェ宮殿を観光する。その間は新市街をメインに散策しよう。iPhoneにiPad, モバイルバッテリーにカメラのバッテリーと充電するものがたくさんあるので忘れないようにしなければならぬ。

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