İstanbul

 7時半に起床。8時過ぎに朝食を摂りに行くとほぼ満席だった。明日はもっと早く来ないと食べられないかもしれない。日本の台風10号の情報も、帰国日を直撃する可能性が出てきたので気になる。テレビをつけていると、ニュースの天気予報で今後3日間ほど雷雨がありそうなことを言っているが、トルコ語なのでさっぱりわからない。iPhoneの予報ではそんなことも出ていないが、念のためにポンチョをバックパックに入れておいた。
 今朝もまずはアヤソフィアとスルタンアフメットジャーミィを眺める。本当に美しい建物だ。周囲には今日もたくさんの観光客。(

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) ここから、HSBCのATMに立ち寄って300TLを引き出してからグランドバザールに向かう。この通り沿いには貴金属店や銀行などが軒を連ねていて高級そうな雰囲気だ。このすぐ先に混沌としたグランドバザールがあるのだから面白い。(
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) グランドバザールの中を歩いていると、次第に方向感覚が喪われていくのが楽しい。貴金属店やトルコランプの店の輝きも目を惹く。絨毯屋とか、そんなに客がいるものなのだろうか?(
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カフェ
もあったので、チャイで一休み。バザールの中でチャイを一服、得難い経験だ。60TLはちと高い気もするが。

 11時過ぎにグランドバザールを出て、昼食を摂るためにシルケジへ向かう。ここに、世界のベストディッシュの9位に入ったケバブを名物とする

"Şehzade Cağ Kebap"
がある。
カグ・ケバブ
とアイラン(ヨーグルトドリンクのようなもの)を注文した。ケバブ2串に薄焼きパン、それにトマトと玉ねぎが出た。これで好きなように包んで食べるわけだ。さて、ケバブは羊肉を焼いて串に刺したもので、適度に脂が乗っていてしつこくもなく、臭みもなく、とても美味しい。トマトや玉ねぎが口中をさっぱりとしてくれる。薄焼きパンで適当に挟んだり包んだりするもよし、別々に食べるもよし。ここを選んでよかった。410TLを支払った。(ただ、翌日以降のことを振り返ってみると、ここで生野菜を食べたことがよくなかったような気もする)
 エミノニュへ行き、バラト方面に行くためのバスを待っていたが、やっと来たバスに乗ろうとすると「ここからは乗れない。次の停留所から乗れ」と言われた。面倒になったので、間もなく出航するカディキョイ行きの船に乗った。15TLのチャイを飲みながら海を渡ってアジアへ、お金はかかっていないのに、とても贅沢をしている気分を味わえる。ロシアの国旗をつけた貨物船とすれ違った。このままボスポラス海峡を進み、どこの港に入るのだろうか。いまやロシアはとても遠い存在になってしまった。(
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 13時にカディキョイに着いた。カディキョイは何ということもない普通の都会にみえたので、このまま12番バスでユスキュダルへ向かった。30分ほどで
ユスキュダル
に着いた。ここから、ボスポラス海峡や金角湾をゆく船に乗ることも考えたが、いったん船に乗ってしまうと後の融通が効かなくなるので、ここからはカラキョイに戻ることにして、ミフリマー・スルタン・ジャーミィで一休み。ここの緑を上手く使った装飾は優しい印象を与えてくれる。気持ちが安らぐいいところだ。(
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 ジャーミィを出て港に行くと、ちょうどカラキョイ行きの船が出るところだったので急いで乗った。座席はほぼ満席だった。15時にカラキョイに着き、テュネルに乗ってベヨグルに登り、そこからガラタ塔のほうへと降った。この辺りには個性的でおしゃれな店があると思っていたが、改めて見ると同じような商品ばかりだ。絵なども同じ物があちこちの店にある。昨日のお店で扱っている絵は何処にもなかったので、改めてあの絵を買ってよかったと思えた。(

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ガラタ塔
に着いた。この上からは素晴らしい眺望を得られそうだが、入場料は何と30ユーロ! 登る気力もないので、もちろんやめにした。この
周囲
はいかにもという観光客エリアで大混雑。息が詰まるような気がしたので早々に離れて、トプハーネに向かった。トプハーネからトラムに乗ってカバタシュへ行き、フニキュレルでタクシム広場に出た。そのままイスティクラル通りを歩き始める。
 ちょうど16時、月曜日というのに人手が多い。ビルの地下にマクドナルドを見つけたのでコーラのMを買って一休み。マクドナルドにはこういう使い方もある。ただ、トイレは有料だったので、近くのショッピングセンターに行って用を足した。通り沿いの店でお土産としてロクムの詰め合わせを買い、440TLを支払った。
 17時半に近くなったので、軽く夕食を摂りたい。一昨日訪れた
"Tarihi Şahin Lokantası"
を再訪し、ハーフサイズでピラフとキョフテを一皿に盛り付けてもらい、これにアイナジと、名物らしいライスプディングをつけた。やはりここの
料理
はとても美味しいし、これくらいの量なら完食できる。そしてライスプディング、見た目は昨日の物と同じだが中にはライスが詰まっていて全く違う味わいだった。これこそライスプディングだ。インドで食べたライスのスイーツを思い出した。チャイも注文し、至福のひととき。365TLを支払った。帰りがけ、手にオレンジのアロマをかけてくれた。店のオリジナルらしい。大満足のイスタンブールの食事の締めくくりとなった。

 今日はガラタ橋から日没を楽しむと決めていたので、そちらへ向かって降りていく。ガラタ橋に着いた頃にちょうど日没になった。そういえば、雨が降る気配すらない1日だった。橋の下の海面には船があちこちからひっきりなしに行き交っている。信号機もなく、あんな船をよくもぶつけずに乗りこなすものだ。短距離の連絡線とはいえ、この航路の船長は腕利き揃いかもしれない。日が傾くにつれて、イスタンブールの4日間が楽しく思い出される。見どころの多い、楽しく、それでいてなぜか気安く落ち着くところもあり、本当にいい街だった。(

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 日が沈んですぐにトラムに乗ってスルタンアフメット駅に戻り、お別れをいうために
スルタンアフメットジャーニィ
に向かった。ちょうど着いたところで日没のアザーンが始まった。これを聞き終えて、お別れの挨拶をして、ホテルに戻った。
 明日は13時発のフライトでイズミルへ移動する。フライトの時間は1時間15分ほどなのだが、空港と街の行き来などで半日がかりの移動となる。今年の旅も後半に入った。…ところで、台風10号は現時点でどうなるかさっぱりわからない。どうか被害なくさっさと過ぎて、帰国の予定に影響が出ませんように。テレビでトルコ語のニュースを見ていると、パリオリンピックで話題となった「無課金おじさん」の顔が写って驚いた。何かの表彰を受けたらしい。バザールなどで彼をモチーフにした商品がないものかと探していたが、残念ながら見つからなかった。


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