昨夜は23:20にベッドに入ったが、上手く眠れなかった。06:20に起き出して身支度やら荷造りやらを進めた。07:30に朝食を摂った。昨日と全く同じ品揃えだ。今日は、午前中にアカデミア美術館とメディチ家礼拝堂を観光して、14時のフレッチャロッサでヴェネツィアへ向かう。今週後半は雷雨の警報が出ているのが気がかり。
08:15にチェックアウトし、スーツケースを預けて街をぶらぶらする。今日は涼しい。9時頃に雷雨という予報が出ているが、外れますように…(
・) アカデミア美術館に到着し、09:30入場の列に並ぶ。ここも大人気のようだ。今のところ雨は降っていない。09:20に入場出来た。ここは、ミケランジェロのダビデ像(真作)で名高いところだ。まず祭壇画の展示があり、続いてミケランジェロの未完成に終わった彫刻が展示されている。奴隷を題材にしたものらしい。完成品としての姿を与えられなかったこの作品たちは何を思うのだろう。(・) そして中央にダビデ像が堂々と立っている。人間の肉体を人間以上に美しく表現している。これも人ならざるものの手を借りたとしか思えない。(・・) この後にも少し展示が続くが、正直に言ってあまり興味を持てない。他の多くの観光客もダビデ像にのみ関心があるようだ。10時に美術館を出た。
ぶらぶらとシニョーリア広場まで散歩する。やはりいい街並みだ。(
・・・・・) シニョーリア広場から、フィレンツェでの最後の観光となるメディチ家礼拝堂へ向かった。予約は11時だが、10分前にチケットを見せると入れてくれた。階段を登ると「君主の礼拝堂」である。ありとあらゆる内装を色とりどりの大理石でつくり上げた空間で、その美しさはたとえようもない。祭壇を飾る装飾も全て大理石で、植物の瑞々しさまで表現されている。美しさを永遠に保つため、らしい。よくこんなことを思いついて、また実行したものだ。茫然としていた。(・・・・・) 離れた部屋にはミケランジェロの彫刻がいくつか展示されている。もちろん素晴らしい物だけど、ここに限っては「君主の礼拝堂」が主役のように思えた。
11:20にメディチ家礼拝堂を出た。早めに昼食を摂ろうと思うが、まださほどの空腹を覚えていない。EATALYというチェーン店に行ってみると、店内で食べられるフルーツセットがあるので、カプチーノと合わせて昼食とした。さすがにサンドイッチやパスタに飽きてきたのだろうか、フルーツが美味しく感じられる。7.3ユーロを支払った。この店は食品スーパーも併設しているのでみてみると、両親へのお土産になる真空パックのパルミジャーノ・レッジャーノチーズを売っていたので購入した。
列車の発車時刻まであと2時間、名残にを眺める。メディチ家は緑の大理石に思い入れがあったのだろうか? 路上で絵を売る輩が何人もいるが、うっかり踏むと弁償させられるだろうから気をつけなくては。12:40分頃にぽつぽつと雨が降り出した。これでフィレンツェ観光を手じまいとして、ホテルへ戻る。雨の振り方がだんだん強くなり、カフェなどはテントを出して、路上には傘売りが現れる。ホテルに戻り、預けていたスーツケースを受け取って、ロビーで雨宿り。
13:45にホテルを出て駅に向かった。雨は止んでいて、湿度が高い。乗車予定のフレッチャロッサ9420は8番線から出る。水を買っている間にちょうどが入っていたので、7号車1Dに座った。この車輌は2x2の椅子の配置でスーツケースを置くところもないようなので、何とか頭上棚に上げた。ほぼ満席ということもあり、車内は暑い。定刻の14:20に発車、さらばフィレンツェ、素敵な街でした。ヴェネツィアまで約2時間15分の旅程である。14:50にはボローニャで停車、多くの乗客が降り、そして乗る。再び発車、快調に走ってゆく。この車窓の景色を再び見ることはないのだろうな…
定刻の16:40にヴェネツィア・サンタルチア駅に到着した。駅を出るといきなり
で驚いた。5分ほど歩いて予約していた "Hotel Caprera" にチェックインした。部屋の鍵は古いタイプだが外出時にフロントに預けておける。16号室は狭いが一通りちゃんと揃っているので文句なし。
サンマルコ広場までの道筋を掴むために歩いてみる。建物は古いが美しく、通り沿いには観光客を当てこんだ店がたくさんある。時々運河に架けられた橋を渡る。その下を有名なゴンドラがゆく。路地裏にも引き込まれそうな魅力がある。今はメインの道筋を掴むことが第一…と言い聞かせて我慢した。(・・・) ところが、17:30に雨が降り出した。傘を持ってはいるが、やはり残念ではある。道筋が回り道して入り組んでいるので、サンマルコ広場(・)まで想像以上に時間がかかった。雨はますます激しくなる。これでは写真を撮ってもあまり意味はないので、このままホテルに引き返すことにした。
18時を過ぎて、さすがに空腹を覚えた。通り沿いの "Ristorante Da Poggi" がよさそうに思えたので入り、ヴェネツィア名物らしいイカ墨パスタと炭酸水を注文した。火を通したイカは苦手なのだが、1回くらいは名物料理を食べてみたい。運ばれてきたはやはり真っ黒だ。口に運んでみると、意外にもイカの味もなく、シーフード特有の臭みもなく、まろやかな旨みが広がってとても美味しい。付け合わせのパンとともに美味しく食べ終えることができた。勘定はといえば…23.50ユーロを支払った。あと1回くらいかな… そういえば、レストランで食事をしたのは今回の旅では初めてだった。何せいろいろ高すぎて、食費を節約するしかない。
店を出るとまた雨が強くなってきた。サンタルチア駅前の水上バス(ヴァポレット)の停留所で72時間有効の切符を45ユーロで買っておいた。ホテルからサンマルコ広場まで意外に歩かされたので、ヴァポレットを積極的に使ったほうがいいような気がする。22時頃から雷も鳴り始めた。
明日は、サンマルコ寺院・ドゥカーレ宮殿を観光する。そして、21時からヴィヴァルディの「四季」などのミニコンサートがある。楽しみではあるが、ホテルへの戻りが遅くなることがちと気がかり。
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